伝えたいこと | 歯科技工士労働相談センターのブログ

歯科技工士労働相談センターのブログ

現在歯科技工士として働いてる方、すでに他業種で働いてる方、歯科技工士のご家族、どんな方でも構いません。
どんな悩みでもご相談ください。

今回はあえて長い文章で投稿させていただきました。


文法的におかしなところがあったり重複しているところがあると思いますが、その辺は気にせず私が伝えようとしている事の雰囲気だけでも感じてください。



最近はブログの更新が少なくなり私達の活動がなかなか世間に伝えることが出来ていませんが、徐々にではありますが応援してくださる方が増えてきて嬉しく思っております。


メールなどで色々な方と情報や意見のやり取りはしているのですが、ブログで伝えるのは難しく頭を悩ませています。


相談者の多くがデリケートな問題を抱えているので、感情的になって取り扱うのは良くないことだと思っています。


いくら今働いている職場が酷い所だとしても、せっかく頑張って歯科技工士になったのだから今までの努力を無駄にしたくないという相談者の場合は、事を荒立てるなんてことは出来ません。


相談してくれる若い人たちは本当に優しい心の持ち主ばかりです。


しかしデリカシーの無い人間にはそれが解っていないようです。


本来人間とは年齢を重ねるごとに成熟していくのが普通ですが、その真逆をいってる人が非常に多いなと感じました。


悲しいですね…。


まともな大人が少なすぎます。


相談者がいくら助けを求めても届かないはずですよ。


相手はまともな人間じゃないのですから…。





人の優しさに付け込み、自分より弱い立場の人間を利用して使い捨てにする悪徳な経営者のやってることは、犯罪だと私は思っています。


よく「不景気な時代だからどこの会社もサービス残業は当たり前」と言うヒトがいますが、それは違うと思います。


確かに大手企業でも不景気で業績が悪化し、インターネット掲示板ではサービス残業をしているなどの書き込みがありますが、それを歯科技工士の業界と同じにするのはあまりにも極端だと思いますよ。


技工士の場合は過労死の認定基準をはるかに超えた残業を強要されている場合が殆どです。


始発~終電まで働いてると聞くと、普通の会社で働く人であれば驚きますよ。


しかしそれでも生ぬるいと思っている雇用主がいるのは“どうせタダ働きだからいくらでも働かせればいい”と思っているからでしょうか。


他人の苦しみが理解できず罪の意識が無くて、自分の利益になる事しか考えていない人間の思考回路です。


それでも技工士だから無償で長時間働くのは当たり前だと言うのであれば、その人は歯科技工士という仕事の価値を下げているだけです。




技術を磨く為にがむしゃらになって働くのはいいですが、技工士の場合は限度を超えています。


それが美徳だという人もいますがそれはあまりにも歪んだ考えで、人間としての生き方を全く無視した考えではないでしょうか。


過労による後遺症や死人が出てからでは遅いんですよ。


命や人生を捧げるほどの仕事とは思えません。


それに見合った対価を得ることができないのなら、それはあくまでも思い込みの世界でしかありません。







歯科技工士という名前は、現状を知らない人たちにとっては聞こえの良い職業です。


私自身も同窓会に出席したりすると“凄いね~!!”と周囲の友人が声を揃えて言ってきました。


何だか尊敬されているようで、良い気分になって自分自身に酔っていたのを覚えています。


現実はアルバイト以下の収入なんですけどね。



私自身もその時は現実を否定し、夢ばかり追い求めていた時期だったので“いつかは夢を叶えて高収入を得て両親に家をプレゼントするんだ”とがむしゃらに働いていました。


しかし、そのうち仕事が出来るようになってくると上司や会社の限界が見えてきます。


今の会社ではダメだと技工所を転々とし、歯科医院でも働きました。


そうしていると今度は業界の限界が見えてきます。


それでも自分が選んだ道なのだからと、可能性を求めて自費専門のラボで働いた事もあります。


その中で私が出した答えは“この業界で普通の生活が出来るのは、ほんの一握りしかいない”ということでした。








いくら“やる気”があっても人間は所詮生き物です。


精神的な限界があれば肉体的な限界もあります。


金銭的な限界は工夫次第で我慢できても、睡眠時間や疲労というのは無理をすれば必ず限界がきます。



私も入社したての頃は“やる気があるならもっと頑張れよ”とか“やる気の無い奴は一生底辺のままやぞ”と言われ続けてきましたが、そんなことを言って後輩に無理をさせる会社は刑務所以下だと今は思っています。


そして悪徳経営者の意思と同調している先輩は所詮、会社に飼われた豚でしかありません。


“やる気”という言葉を都合のいい時だけ利用するなんて最低ですね。


頑張らないと良い暮らしが出来ないと思っている人を沢山見てきましたが、その人たちも所詮は思い込みの中の世界で生きているだけであって現実の世界では困窮した生活の中で働く事でしか価値を見出せない集団でしかないと気付かされました。


現に会社の上司や先輩はまともな所得を得ていませんでしたし、家庭という存在を放置してただひたすら仕事に時間を浪費しているだけでした。


そんな世界の中でやれ国家資格で誇りある職業だとか、患者様の為だとかやりがいのある仕事だとか言っている人がいますが、目の前の人間を幸せに出来ない人間がはたして患者を幸せに出来るのでしょうか?


それどころか自分の幸せすら掴んでいない人ばかりでした。



生活が困窮しているのにやりがいなんて感じられるのでしょうか?


本当のところはやりきれない気持ちを抱えながらも、現状を受け入れるしかなく無理やり自分を正当化しているようにしか私には見えませんでした。


“やる気”のスイッチなんて人それぞれ違うところにあるので、これが正しいとははっきり言えませんが何か勘違いしているというか、無理しているようにしか思えないのです。





確かに今の世の中を生き抜いていくには“やる気”が無いと、リストラの対象になったり出世もしにくい状況です。


だから“私がします”という“奉仕”の気持ちは大切ですが、歯科技工士の世界で求められているのは“奉仕”ではなく“滅私”ですよね。


“滅私”とは自分を捨てて、何かに全てを捧げる事です。


奴隷みたいな生き方ですよね。


そんな考えを持った集団の中に入ってしまうと、どうしても考えが卑屈になってしまうし、自己という理性を失ってしまいます。


どこかの危ない宗教団体と同じですよね。


はっきり言って病気ですよ。


考え方が病んでいます。


仕事中毒の人と普通の会話が成り立たないのはその為でしょうか。


思考そのものが偏っているようにしか思えません。


何故そうなるのか考えた事はありますか?






毎日自分を殺して仕事に没頭している人は、自分という中身を失ってその人の心の中が空っぽになり“仕事”で埋めようとします。


趣味も楽しみも無いから仕事に依存するわけです。


そうなれば一生会社に尽くして死んでいく歯車となり“奴隷”と呼ばれるようになります。


だから他業種に転職しようと思っても、頭の中には技工しかありません。


そんな人間がまともな就活出来ますか?


蟻地獄と同じです。


一生抜け出せないのであれば歯科技工士として生きて、歯科技工士として死ぬのが一番楽な生き方かもしれません。







仕事が好きで好きで、どうしようもない人がいます。


それは別にいいと思います。


放っておけばいいだけの事ですから。


しかしそれを他人に強要する様なことがあってはいけないのです。


他人の生き方はそれぞれ違うのだから、それを犯してまで会社に縛り付けられる権限はどこにあるというのでしょうか。


社会との関わりを捨て、人間としての生き方を捨てた人間が自分と同じように生きろと言うのは洗脳と同じですよ。


家に帰りたいと言ってる若者がいるのなら早く家に帰らせなさい!


健康な身体を蝕み、崩壊する寸前まで働かせる理由がどこにあるというのでしょうか。


それは自分達の都合であって、未来ある若い人たちの人生を奪うような事があってはいけないのです。







洗脳といえば「技工士以外の仕事も同じように大変だぞ」と言う人がいますよね。


確かに最近ではブラック企業と呼ばれるような悪徳な会社が、インターネットの情報から入ってきます。


ブラック企業で特に問題とされているのが、サービス残業とパワハラではないでしょうか。


低賃金で残業代も払わない、社長のワンマン経営で社員が萎縮しているなど…、働きにくいですよね。


そんな会社なら辞めてしまえばいいのにと思いますが、実際にそこで働いている人は中々決心が付かずに頭を悩ませる人が殆どです。


なぜ悩むのかなと色々分析しましたが、そういった人たちは共通して洗脳を受けているんですよ。



“他の会社も同じように大変”


“ここで諦めたらお前は一生クズのまま”


“俺はお前の為に言ってやってるんだ”



そんな事を何年も言われ続けてたら頭も硬くなっておかしくなりますよね。







こんな話を知っていますか?


人に飼いならされたゾウは子供の頃に鎖を足に巻き、杭で固定して脱走できないようにするそうです。


そしてその杭は大人のゾウになっても同じ物を使うのですが、その杭だと大人のゾウなら簡単に引っこ抜く事が出来るそうです。


しかし大人のゾウは逃げようとしません。


どうしてだと思いますか?


子供の頃に杭で固定されている時は逃げられないという記憶がすり込まれているから、大人になっても逃げられないと思い込んでいるんですよ。



無理だと思ってしまえば何でも無理になってしまうんですよね。


人間も同じです。



弱い立場の人間から自信を奪い、コントロールしようとするのは洗脳と同じですよ。


そしてタダ働きさせるなんて最低の人間がすることです




中にはそれを悪い事だと思っていない人もいますよね。



サービス残業の強要は犯罪ですよ。



どこの会社もやっているという人もいますが、それならいくらでもしていいんですか?


従業員から搾取した金で子供にご飯を食べさせてるんですか?


万引きした商品を子供に与えているのと同じですよ。


「最近景気も悪いし盗みとか強盗しないと生きていけないよ」なんて言ってる人いますか?


泥棒と同じですよ?


人として恥ずべき行為だと自覚して下さい。


それが出来ないのなら人を雇わず、やりたい人間だけでやって下さい。



そして若い人たちには雑用ばかりをさせるのではなく、技術が身に付く仕事をさせてあげて下さい。


雑用なんて社長がすればいいんですよ。


変にプライドを持ってるからダメなんです。


若い人たちに技術が身に付く仕事をさせて自信を持たせて下さい。



いつまでも弱い立場であることを利用したいのは分かりますが、それって最低な事ですよ。


本当に技工士の未来、会社の未来を考えているのなら、まず最初に人を育てて下さい。


歯科技工士の仕事はいくら機械化が進んだからといっても、最終的には人の手が加わります。


人材の成長なくして会社の成長、業界の成長は望めませんよ。








ある熟練したセラミストの技工士さんに、若者の技術伝承がされずこのままでは業界が衰退してしまうと相談したことがあります。


その技工士さんは元々従業員を数名雇って会社を運営していたのですが、従業員に正当な賃金を支払えず負担ばかりを押し付けるのは心が痛むと、今は一人で会社を経営されています。


しかし自分が長年培ってきた経験をこれからの若い世代に伝えていきたいと仰っており、どうすれば弱者達を負のスパイラルから救えるのかと頭を悩まされておりました。


今の歯科技工士の業界は人を育てる事を放棄しています。


その技工士さんは今、腐りきった歯科技工士の業界を何とか救いたいと考えておられます。


そんな人を私は応援したいですね。


技術を伝えてあげて下さい。


私に出来る事なら何でも力になりますよ。






あと技工士の業界以外で職を探している方へ。


今の時代、ブラック企業と呼ばれる会社が多くまともな会社を見つけるのは本当に大変だと思います。


私自身も技工士を辞めてから職を転々とし、ブラック企業に入社した事があります。


今ではその会社はブラック企業としてインターネット上で掲示板がたてられています。


それほど悪名の高い会社だということでしょうね。


しかし当時は全く情報が無く、入らないと分からない事だらけでした。



最近のブラック会社はやり方が巧妙で、複数の子会社を作って求人を出したりして、実際に入社しないと事実が分からないこともあります。


もし“おかしいな?”と思ったらすぐに周囲の人に相談するか、最寄の労働基準局や労働組合に相談して下さい。




私に相談していただいても結構です。


犯罪者は自分のことを犯罪者なんて言いませんからね。


詐欺師が自分のことを詐欺師なんて言ったら誰も騙せないでしょ?


まずは会社の人間に相談する前に、外の世界にいる人に相談して下さい。








そして就職活動は自分が貫きたい条件を絶対に主張して下さい。


私自身はこれまで100件を軽く超える求人に応募してきました。


中には高圧的な面接もあり、心の中をナイフでズタズタに切り刻まれるような苦しい思いもしました。


辛くて泣きそうになり、もうどこでもいいから働けるところさえ見つかればいいと思った事もありました。


それでも諦めずに就職活動を続けた結果、今の職場に巡り合うことが出来ました。


応募条件に大卒とありましたが書類選考も通り、面接でもしっかりと自分の話を聞いてもらいました。


最初からダメだと思わずに、魅力を感じる会社ならどんどんと応募していけば良いと思います。


自分に合った会社を探すのは大変ですが、やってみるだけの価値はありますよ。


自分の人生を決める事ですから。




これは会社の人から後で聞いたのですが、最初の選考では100倍以上の倍率、最終選考での倍率はおよそ20倍だったそうです。


最初からその倍率を聞いていたら気が引けていたでしょうし、正直どうしようか迷っていたと思います。


筆記試験なんて現役の大学生にはとうてい敵わないと思っていました。


自分にとっては不安だらけの採用試験で、正直試験の後はダメだと思っていました。


会社の人は実力だと言ってくれますが、本当に運が良かったと思っています。



私はいい歳して応募条件も満たしておらず、何のスキルも無い人間です。


技工士時代には職場を転々とした結果、履歴書を書く時には大きなマイナスとなりました。


面接では何度も指摘され、馬鹿にするような事まで言われました。


歳を取れば取るほど面接官は厳しくなっていきます。


新卒の就活とは比べ物にならないくらい大変な思いをしてきました。


自分の身を削られるようで、もうこれ以上は耐えられないと諦める直前でした。



人生何があるか分かりません。


初めての挑戦で成功したり、100回挑戦してもダメで101回目で成功したりと様々です。


でも辛い辛い経験をして手にしたのは、自分が納得できる環境でした。


週休二日、残業代は全額支給されます。


福利厚生も整っていて、誕生日休暇や様々な補助金制度もあります。







自分の未来を変えるには、ふて腐れて立ち止まったままで何かを待っているのではなく、前へ進もうという気持ちが何より大切なのだと思います。


私は就活をしている中で、筆記試験の為にテキストを購入して勉強をし、面接、ビジネスマナー、喋り方などのセミナーを受け、思い浮かぶ範囲で出来る限りの事をしてきました。


面接や試験でも回を重ねるごとに手応えも強くなっていき、面接で欠点になる部分でも面接官を納得させ、プラスの言い方が出来るようにもなりました。


なにも面接官に全て合わせるのではなく、しっかりと自分が要求する条件を主張して、本当に働きたいなと思える雰囲気であれば全力でアピールすればいいと思います。



中には嫌味を言う面接官もいます。


嫌味を言われて“なにくそ”と、それをバネにして頑張れる人もいますが私は無理なタイプです。


そんな会社だと入社してからも、罵声を浴びせかけられたり嫌味を言われ続けるだけでしょうから疲れるだけです。


無理して会社に合わすのではなく、自分に合った会社を選ぶのかが、長続きする方法だと思います。




会社選びは人それぞれです。


嫌味を言われたからと、その会社を諦める必要も無い場合もあります。


反骨精神が強く、逆に燃え上がるタイプの人には向いてるかもしれないからです。


でも私は無理です。


私のような性格の人間には向いていないでしょうね。


技工士の皆さんと比べればダメ人間です。




就職活動は忍耐のいる作業です。


一度は技工士を辞めて他業種で働いてみたものの、思っていたよりも良い条件ではなく技工士の業界に戻ってきたという人もいますが、一つ私から言わせていただきたいのは、簡単に入社できる会社というのは何か理由があるということです。


外の世界にあまり触れることも無く、黙々と仕事ばかりをしている人たちが多いので当然ビジネスマナーも最低です。


そんな人が面接官に好印象を与えられるでしょうか。


勉強もろくにしないで筆記試験を受けて受かるでしょうか。


キャリアが無ければ年齢を重ねれば重ねるほど難易度は増していきます。







技工士以外の職を経験して世間はブラック企業ばかりだといっている方。


楽な就活をしていませんでしたか?


たった1回の面接だけで即採用という会社を選んでいませんか?


中途で応募するには会社も即戦力を必要としていますし、それなりのビジネススキルが必要とされます。


面接というのはいわばプレゼンと一緒です。


売れそうにない商品でも売れるようにするのがプロの仕事人です。


面接は自分を売る場所です。


経歴が弱くても、もっと別のところでアピールして点数を稼ぐ事が大切です。


ただ単に履歴書を書いて写真を貼り付けて、面接で簡単に経歴を話して即採用という会社はあまりおすすめできません。



採用する側の気持ちになって下さい。


仕事に疲れきってやる気も希望も失っている、中高年のおじさんを誰が欲しい人材だと思いますか?


人を育てるのが会社にとってどれほど負担になるか考えてみて下さい。



鏡の前でにっこり笑う練習をして、元気よくやる気をアピールして下さい。


苦労した人ならその経験を語ってもいいと思いますよ。


ちゃんと聞いてくれる面接官もいますから。


自分に自信を持って、もっと前向きに頑張って下さい!








相談を受けていると思うのですが、業界に長く染まっている人ほど自分に対して危機感が薄いような気がします。


何をしていいのかさえ分からず、前に進むのを諦めている人もいてます。



若い人たちは、もっと前向きに努力していて、しっかりと自分の考えを持っています。


ある相談者は、たった週に一日しかない休みを利用して勉強をしていると聞いています。


毎日長時間の労働で眠いはずです。


やりたい事もいっぱいあるでしょう。


それでも必死に堪えて努力しています。


何としてもその目標を実現してほしいものです。


私も力になれる事があれば惜しみなく協力していくつもりです。








私は技工士の世界を10年近く見てきて、何度も技工所や歯科医院を転々としてきました。


そしてこの業界は全体的に見て落ち目だなと思って辞める決意をしました。


もっと外の世界で活躍できる力が欲しかったですし、何よりも長時間の労働で身体を何度も壊し、この過酷な生活があと10年20年と続けられる自身がありませんでした。



何年も業界で働いていれば見えなかったものがどんどん見えてくるようになります。


学生の頃は雲の上のような存在の人であっても、いつの間にか自分もその高さまで近づき見えるところまで到達できます。


その時に“なんだ、この程度か。しょーもない。”と思ったのでした。


別に現役の技工士さんたちを批判しているわけではないのですが、自分が入社したての頃に思い描いていた幻想とは随分かけ離れていたということです。


遠くから見える富士山はとても綺麗なのに、実際に上ってみると生き物の気配が無く、ごつごつとした荒れた山肌しかなかったのと同じです。


確かに楽な職場はありました。


収入もそれなりにありましたが、この職場を出ると他所で同じような状態を維持できないという不安が常に付きまとっていました。




なかには豊かな暮らしを送っている人もいるのでしょうが、私の記憶の中ではそんな人を見たのはほんの一握りのセミナーや講演会を主催しているような人だけであって、殆どの技工士は毎日せかせかと長時間休みも無く働いてる人たちで溢れているというのが現実でした。


本来普通の会社なら働き盛りで30代以上の人間はそれぞれの役職についているはずなんですけどね…。


名刺の交換の仕方や電話での対応の仕方、普通は入社直後の研修で学ぶ事です。


でも私が見てきた技工士の場合はそれが全然なっていません。


それどころか子供に戻ってるような人までいました。


自分が偉いと勘違いしている人ばかりで、新卒で社員になる人たちがかわいそうです。






朝礼や会議がある技工所で働いた事もありましたが、どれも中身が空っぽの形だけのもの。


アットホームだと言えば聞こえはいいですが、きちんとした会社を知らない人間が見よう見まねで真似しているだけのおままごとと同じだと私は感じました。


嫌味な言い方かもしれませんが、私が働いてる職場はもっとしっかりしています。


だから会社として当たり前の事をきちんと守っていますし、人材の育成に力を注いでいます。


入社して1年目の人でも凄いですよ。


礼儀作法もしっかりしているし、日常の会話の中でも“しっかりしているなぁ”と感心するほどです。


私が技工士の世界で見てきたものとは全然違います。



自分達が当たり前だと思い込んでいる世界が外に出てみると、いかに恥知らずで常識の無い世界だったのか思い知らされました。


技工士の世界で世間一般のモラルが通じにくいのもその為なのかなと思います。


今いる会社ではそれが当たり前かも知れませんが、外の世界には全然違う常識があります。




ルールを守れない会社はありますが、私が働いているような職場があるということも記憶の隅っこに入れておいて下さい。


福利厚生が整っていて、残業代が出るのは当たり前という会社はありますから。








みなさんお仕事で本当に寝る時間もなく大変だと思います。


開業されてる技工士さんで、技工だけでは家族を養っていけないからと深夜にアルバイトをしているという話も聞いています。


そんな人たちが団結して声をあげるのは大変だと思います。


だったら一人一人が今出来る事をやれば良いと思います。



外の世界に伝えられないのなら、その苦しみを私が代弁しますよ。


私自身も一人では何も出来ません。


でも一人でも多くの技工士さんが悩みを打ち明けてくれたら一歩でも多く前へ進めるのです。


周囲の方々の支えがあるから今こうやって活動が出来ているのです。



ご連絡お待ちしています。




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歯科技工士労働相談センター
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担当 ヤマキ
Eメール telahuman@yahoo.co.jp