中の人。 | 魅力調律師北川涼子 涼子ゴロク。

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いい女がいい男を創り、いい男がいい女を創る。そんな関係っていいよね♪と感じる大人に役立つブログです。

【中の人】

お話を伺っていると、相手の中の人が浮かび上がってくる事がある。
それは男性と女性のペアの時もあるし、同性の大人と子供の場合もある。
何か問題が起こっている時、その二人の諍いが現実に発露している事が多い。
私は、その二人のパワーバランスが調和に向かうように「三者面談のサポート」をする。
目の前の人と、その人の心の中でもめている二人の計3人、そして私というように。

これはどこかで習った技法ではないから、なんで出来るのかは自分でもわからないけれど、強いて言うならNLPの技法のいくつかをミックスして、トークでやっていることになるのかも。

さて、昨日は夏至という事で、いい機会だし一度それを自分にやってみたらどうか?と思いついたので、久々自分の中の人に会いに行った。

自分で自分にダイブするときは、それが考えて作ってしまったものなのか、本当にそうなのかがよくわからないのだけど、以前から度々思い浮かぶのは、静かに勉強しているのか、本を読んでいるのかしている、4〜5年生くらいの女の子だ。
白いブラウスに赤いプリーツスカート、髪は長くて三つ編みにしている。

学校の教室に居るようで、時折クラスメイトが何か話しかけてくれば対応しているが、基本的にはあまり興味がなさそうに見える。が、かといって邪険に扱うわけではない。

私はクラスメイトが離れたタイミングで声をかけた。
「ねぇ、今何やってるの?」
彼女は、ちらっと私の方を見て、すぐ手元の本に視線を戻してこう言った。
「別に何も。本読んでる。」

その答えは確かに間違ってはいないのだけど、それは見たらわかることだ。
私は次に何を言おうかすぐに思いつけなかったので、本を読んでいる彼女の横の席に座って、下から覗き込むように彼女を見ていた。

「.....何か用?」

視線は本に向けたまま、彼女がそう言ったので
「別に何も。見てるだけ」と答えた。

「そう。」とだけ彼女は言って、まるで私がそこに居ないかのように、本に戻った。

しばらく経って、ようやく私は質問を思いついた。
「ねぇ、本を読む以外に、何かやってみたいことある?」

ページをめくる手が止まった。
少し考えているようだ。

相変わらず視線は本に向けたまま、
「何がしたいということはないけど、
本を読むより有意義な面白いことなら、やってみたいかな。」
と言って、初めて私の方を見た。

私は、ようやく彼女も本性を現し出したな、と感じた。
要するに「本を読むより有意義な面白いこと、あなたは私に提案出来るんですか?私を喜ばそうとしている、親切なお姉さん」と言っているのだ。

それは挑発的ではあるけれど、ある意味、私から提案があればいいな、
というかすかな希望も感じ取れる返事だった。

彼女は見た目は小学生だけれど、おそらく、私よりはるかに賢いのだと思う。
それは以前からなんとなく感じていたけれど、今日話して分かったのは
「私よりはるかに賢いけれど、小学生である」
つまり社会人としては未熟過ぎるから、1人では社会に出られないのだ。
クラスの中で賢さを持て余していても、発揮出来る世界がどこにあって、どうすれば辿り着けるのか、彼女は知る術を持っていないのだ。
長年私はそこを見落としていた。
彼女は賢いけれど未熟である。
私はアホやけど経験値が異常にある。
二人で組む事でやっとたどり着けるというのに、私は彼女にばかり行き先を聞いていた。
知らなかったとはいえ、小学生にそれはさぞかし荷が重かっただろう。

「本を読むより有意義な面白いこと、
あるよ、たくさん。
今日、今すぐは提案出来ないけど、
あるのはわかってるから、もう少し
待ってて。」

そう伝えると、彼女は「言うと思った」という風にふっ、と片方だけ微笑んで、また本に戻った。

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自分で自分をやると、第三者が居ないからマンツーマンのガチ勝負?になる。

今までは、質問が悪かったのもあるんだろうけど、彼女はいつも別にとしか言ってなかったから、向き合ってるつもりでもどこか私に逃げ腰なところがあって、そこを見透かされてたんだろうな。