昨日、カフェで本と話してる人がいた。
本と話してる。。。というか、
独り言が過ぎるとも言えるんだけど。
本をざーっと音読して、程よい所で
「あーなるほど」「であればそういうところはどうかと思いますけどね」
と、感想や意見等も全部声に出して本に話していた。
私は実はこういう人は嫌いじゃないです。
声に出さないだけで、まぁまぁ同じような事私もやってるので。
(ただやっぱり、カフェで周囲気にせず声出してる時点で、一線超えちゃってるな、
とは思います)
あまりじろじろ見ても悪いし、
でも興味がわきすぎてしゃあないので、
ちょいちょい
「(何て言ってんねやろ。。。)」
と見ていると、隣の人も
「(うそ~ん!1人で喋ってはる?!)」
という感じで、
チラチラ音読さんを見ている気配がした。
位置関係的には、
正方形を斜めにパスっと切った形(直角二等辺三角形)の、
斜めの線のこちらに私、
あちらに本と話す音読さんが居て、
直角部分に隣の人という感じ。
隣の人は、勉強中なのか
ノートに何かをまとめている風だった。
そうしてしばらく、
私は私で、隣の人は隣の人で、
各自のすべき事への集中力と、
音読さんへの好奇心とを戦わせていたんだけど、
ふとした拍子に隣の人と目があってしまった。
お互い、顔が半笑いだったので
目があった瞬間二人でウフフと笑ってしまった。
幸い隣人さんも音読さんの事は暖かい目で見ていたようで、なんとなし
「色んな人がいますね^^」と
視線で会話出来たような気がした。
そうこうしているうちに私の友人が来たので、私は友人と喋り、隣の人は勉強に戻り、音読さんは本と話し、
何事も無かったかのように過ごしていたんだけど、
やはり集中出来なかったのか、
小一時間ほどして隣の人が帰り仕度を始めた。
あー帰りはるんや、と思いながら隣の人を見ていると、
また目が合って私に会釈をしてくれた。
「(お疲れ様、お先です)」
というニュアンスだったので
私も
「(大変でしたね。お疲れ様でした^^)」
てな感じで会釈を返した。
絶対に声は出ない「本」に声で話しかける人と、声は出せる「人」に声無しで話しかける私と。
むむ~、会話とはなんぞや?
なんて思っていたら、
逆側の隣の席から
「僕は、人を数式で表わしてみたいと思っているんです」
なんて、私の老後の夢とまさに同じ事を言ってるのが聞こえて来た。
「マジで!?それ私も昔っから思ってたんです~~~!!!ちょっと!!!そのお話!!!詳しく!!!!」
と思ったのだけど
勇気が無くて思っただけで終わってしまった。
今度またドーナツがある日に行けたら
また出会えたらいいなぁなんて思いながら
冷めたコーヒーを飲み干した。
+++++
しばしお待ちを。