こんばんは。
元々は教員志望だった、パーソナルトレーナー五木田です。一応、中学高校の保健体育の教員免許持ってます。
そんなこともあるので、教育現場への関心は高いです。
トレーニングとは全く関係ないんですが、1人でも多くの方に読んでみていただきたく、本のご紹介をさせてください
夜回り先生こと、水谷修氏の新著『夜回り先生 いじめを絶つ』です。
学生の時に、水谷先生の存在を知り、大きな感銘を受けました。そして、本を読み漁りました。身体を張って、子供たちと向き合う、とても、とても素晴らしい先生です。
「いじめ」
先日、大津市の中学校でも、とても、とても悲しい出来事が起こってしまいました。
いじめは、いじめた方が悪いんでしょうか?いじめられた方が悪い?
いや、周りにいる大人、家庭、社会、環境が悪いんだと思うんです。
現在社会は、かなりのストレス社会です。
バブル経済がはじけて以来、日本の経済は低迷を続けており、不景気がずっと続いています。これから、さらに厳しくなっていくことも予想されます。
戦後からバブルまでの日本は高度成長期でした。頑張れば、頑張った分だけ報われる、幸せになれる!たぶん全ての国民が夢を持ち、希望に満ち溢れていたのではないでしょうか?
ところが、今の日本はどうでしょう?
どんなに頑張って働いても給料が上がらない。ボーナスが減った。出世が期待できない。会社が潰れそうだ。リストラされるかも。。全体的に、そんな閉塞感で覆われているのではないでしょうか?国民全体が、暗く、疲れていて、イライラしているような気がします。
攻撃的で、きつい言葉が世の中に飛びかっていませんか?
「何をしてるんだ」「そんなことでどうする」「急げ」「サボるな」「頑張れ」「考えろ」など。
会社では、上司が部下に。家庭では、夫が妻に。妻が子供に。。誰かを否定することで自分を肯定して、紛らわしているのかもしれません。
我々、大人はそんな攻撃を受け続けても、趣味やお酒に逃避することで、気を紛らわすことができます。
ところが子供たちはどうでしょう?どうやって息抜きをするんでしょう?
親にも先生にも、怒られてばっかり、責められてばっかり、否定されてばっかりの子供たちは、どこに逃げればいいんでしょう?
誰かに攻撃を移す。自分より弱い人に攻撃する。それがいじめではないでしょうか?非行に走る子もいるでしょう。
とても、悲しい連鎖です。。
誰かをいじめられる子はいいですが、誰にも攻撃をすることができない子供はどうしたらいいんでしょうか?
逃げ道を失った子供が、自ら命を絶つという、とても悲しい決断をしてしまうのではないでしょうか。。
子供は大人の背中をみながら育ちます。
愚痴ばかり言っている、怒ってばかりいる、ため息ばかりついている、ケンカばかりしている。。
そんな親、先生、大人たちをみて育つ子供たちはどうなるでしょう?将来に希望を持ち、夢をみる事ができるでしょうか?
好きでいじめをする子なんていないと思います。好きで非行に走る子なんていないと思います。好きで薬物に走る子もいないと思います。好きで援助交際をする子もいないと思います。
みんな、大人、社会から受けるストレスから逃げるために、やってしまうんだと思うんです。否定される自分を肯定したい、誰かに気にしてもらいたい、必要とされたい、愛されたい、そんな心の叫びがそうさしてしまっているのではないでしょうか?
いじめはしてはいけないことです。
でも、それを引き起こしているのは我々大人だと思うんです。
この本でも水谷先生がおっしゃっています。
子供は、受けた優しさや愛が多ければ多いほど、語られた夢や希望が多ければ多いほど、非行や犯罪、いじめから遠ざかると。また、受けた優しさや愛が深ければ深いほど、いじめに対してきちんと戦うことができると。
我々、大人が楽しそうにしていて、キラキラ輝いていて、未来に希望を見出して、子供たちに優しさと、深い愛情を注いで行けば、いじめとか青少年犯罪は起きないと思うんです。
この本の中に、実際に水谷先生の元へ子供たちから寄せられたメール、相談などが、数多く載せられています。
あまりにも悲しい現実が、実際の子供たちに起こっています。読みながら私は、涙が止まりませんでした。
全ての大人に、子供に、ぜひ読んでみていただきたい1冊です。
未来の子供たちに夢と希望を。
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