ステラSWとソルティガ



シマノとダイワのソルトルアーリールのフラッグシップモデルです。

19年にステラSWがモデルチェンジして、大型モデルは20年に追加。

その20年にソルティガがフルモデルチェンジで、奇しくも大型スピニングはシマノvsダイワの対決になったわけです。


私も本職のGTにおいて、ぼちぼち13と08のステラSW18000HGに12キャタリナ6500HやソルティガZ6000GTが古くなってた事もあり、両方買って比べて使うのを楽しみにしてたのですが、コロナで20年は帰国できず。


ですが、その年のジャカルタ会議でソルティガ 


を購入


次の年の会議ではステラSW 


を購入して今に至ります。


いやあジャカルタで買っておいて良かったなあと。

昨年、22年の帰国ではステラSWもソルティガも日本で全くみませんでしたから。


発売から3年経っているのであまり需要ないかもしれませんが、このシマノとダイワの18000番のハイギアリール

GTフィッシングにおいての比較をちょっと書いてみます。


最初に結論言っちゃいますが、どっち買ってもGTに使って全く支障の無いリールになってます。

ステラSWは02年に10000HGとして出てハイドラグ使う釣りを多く変えて、その後のモデルチェンジと熟成で欠陥を潰して今に至る。


ソルティガZは03年に大型機種が追加され、堅牢性の追求とライバルのステラへのスペックでの対抗が強すぎて空回りしてた感がありましたが、その差をモデルチェンジで少しずつ詰め、20年のフルモデルチェンジで一気に肩を並べる。


どちらを買うかは性能よりも好みで決めて構わない…そういう2つのリールだと思います。


そんな感想を2つのリール使って得たわけですが、では敢えてどちらかを選べと言われたら…


私の答えは


ステラSW


ですかね。


まあその差はわずかですが。


その違いを今から書いていきます。


まずはスプール周り


ステラが08モデルから導入したAR-Cに似たスプールエッジをソルティガも導入しましたな。

08のそれでキャスティングトラブルは減りましたが、20ソルティガも同様でギリギリまで巻いてもトラブルが起きなくなりました。


節操ないなと思いますが、まあ使う側は有り難いですが。


スプール周りといえばドラグ。


これは何度も何度も書いてますが、02ステラSWでリアディスクを導入して性能を上げたシマノに対して、ダイワはワッシャーの材質をフェルトからカーボンに変えただけという初代ソルティガのそれはピーキーな滑りに消耗の激しさとステラに大きく劣るドラグでした。

それに追いつく為にUTD

これで少しマシになりましたが、使ってるうちにピーキーさはまた現れだす。


まともにGTのハイドラグに使える様になったのは、次のATDからでしたか…

そのATDを多板化した20ソルティガ。

これでステラに追いついた!と思ったのですが。


ただ、滑りの良さはまだまだステラが上かなあと思います。

同じドラグ値でもステラがフッキング時とかに僅かに滑る様に思います。

そのままズルズル出される事はないんですが、初期入力で設定値あたりでしっかり滑ってくれる。


これ、キャスティングやトップをハイドラグでやるのに結構重要で、この滑りがラインのスプールへの食い込み、そこからの高切れを防いでくれると私は思ってます。


といっても、ソルティガも及第点のラインは優に超えてますので、今は12号巻いて17kg初期設定で使ってますが、特に問題ないです。


次にラインローラー。

シマノは02ステラSWでラインがローラー以外に触れて傷つくという大欠陥が有りまして、それを08で改善してその構造のまま13,20ときてます。

大欠陥は解消されましたし、構造が複雑になって分解や給油がちと面倒になりましたが、02に98に95とステラは常にこのラインローラーに問題がある鬼門でしたが、改良後は問題は出てないので鬼門はついに克服したかと。


問題はソルティガ…

初代ソルティガでは防水性を与える為にラインローラーにパッキンを入れたのですが、それで回りが悪くなって追加モデルで金属ワッシャーに…


そして15モデルでマグシールドを導入して、20もそれを踏襲してます。


私はこの点でソルティガを減点してます。


このラインローラーへの水の侵入。

シマノは構造を複雑にし、撥水性ドラグで防ぐというやり方をしてます。

それだけ濡れたラインからくる水に侵されやすい所なのでしょう。


で、ダイワご自慢のマグシールド。

理論上は磁性を持たしたオイルで満たす事により、内部やベアリングから海水を遮断する事が出来るでしょう。

でもその水に晒され続けるマグオイルがいつまで保つのか…

これがリール本体ならまだわかりますよ。


でもラインローラーという沈めたり波被らない限り、一番水に晒されやすい部分をそういう構造にしてどうするのか…


私は13セルテートがマグシールドラインローラー初めてのリールでしたが、それも一年もしないうちにラインローラーが固着したので、マグシールドラインローラーは信用してません。


一番良いのはラインローラーのベアリングを通常のものに変えることでしょうが、色々面倒くさそうなんで、マグシールドベアリングのままでメンテルーブをこまめに給油してます。


ただ、20ソルティガのラインローラー。

止めてるビスが緩みやすく…

毎釣行ごとに増し締めが必要なレベル。

それだけにバラして給油して増し締めをやるので、何の為のマグシールド?と疑問が。


出荷時にネジロックでガチガチに固めているので、ダイワとしては給油は禁止の上に分解すらしてほしくないんでしょうな。


繰り返しますが、リール本体はそれはわかります。

もう老眼なんで複雑なスピニングリールはバラしたくないし。

でもラインローラーは違うでしょうよと。

水が侵入しやすく、ラインの負荷をダイレクトに受けて回転し続ける箇所。


ビスを一本(もしくは緩み止めやカバービス合わせて二本)で分解がさほど難しくない箇所をメンテフリーにして、実は手を入れる頻度がギア周りなどリール本体よりも多いのに…と矛盾を生じさせてる。


この点はソルティガの大きく劣る所だと思います。


さらにですね。

磁性オイルを維持する磁力のあるワッシャー

これが割れてしまいました。

今のとこそのまま締めてますが、すこしガタが出てる…

これも減点かなと。


次にベール

ベール自体は太いエアベールのソルティガに細い角度がついたステラSW

ここは2つのリールに特に差は感じられないかなあ。


それよりもベールアーム。

これは以前書いた様に、軽く動いて剛性感があって、音も心地よいソルティガの方が好みです。


続いてリール本体の機関部あたりについて。


20ソルティガはモノコックボディにしたことから出来た空間的余裕を軽量化でなく、メインギアの大口径化に振ったわけで、それで確かに巻取り力が増した、巻が軽くなった様に思います。




ついに02モデルでそれをやってたステラSWに追いつき追い越したか?と思ってたんですが…


ステラの方が軽い


一年後にステラSW買って驚きましたが、20モデルでさらに巻きが軽くなってる。


20ステラSWでインフィニティドライブというピニオンギアの支持方式を摩擦の少ないモノに変えたと謳ってましたが、あんま期待はしてなかったです。

でも空巻で軽いだけでなく、ペンシルやスイミングポッパーを引き倒す時もその軽さが活きてやりやすい。


これは意外でした。


またソルティガ、2年の使用で異音が出てきたのは少しガッカリ。


ソルティガZや10ソルティガに12キャタリナ

長期使いこんでもなかなかゴリ感やギアノイズなどあまり出なかったのに、メインギアを分厚くした20ソルティガがなんで?と。

近々、買ったジャカルタのショップに見てもらいますが…


あと最近、ジャークした時の逆回転のズレが少し気になりました。

強くジャークすると「カチッ」の少しだけ逆回転するんですね。

ローラークラッチが滑っているのか…

これもショップで見てもらって治ればいいんですが…


2年の使ったソルティガと1年のステラを比較するのはフェアでないと思いますが、今までGTで使ってきたリールからして2年でこれだけ異音や不調が出るのは期待ハズレってのもあるし、大きく差はないものの、ドラクと巻の軽さはステラSWがまだ上だし…


ってことで、どちらかを選べと言われたら、私はステラSWに軍配が上がるかなあ。


あと、見た目もステラ、ええかげんに変えろよとは思うけど、カッコ悪いソルティガよりマシやしね。


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