昨日の記事で、
「魂に効くラジオ」Hay House Radioをご紹介しましたが、
みなさん聴いていただけましたか?

今日は
このラジオ番組を主宰し、
スピリチュアルな学びに関する本の出版や講演会などをプロデュースする
Hay House(ヘイ ハウス)社のトップ、
ルイーズ・L・ヘイの「ライフ・ヒーリング」
という本を紹介します。


私がこの本と出逢ったのは、十数年前です。
当時私は埼玉県の高校で英語の講師をしていました。

子どもたちとの関わりは騒々しいながらも楽しいし、
英語に触れられる仕事も気に入っていました。
春夏冬の長期休暇には大好きなアジアの国々を訪れ
3週間ほどのバックパッカーの旅を満喫していました。


公私ともに充実していたはずでしたが、
何だかちっとも幸せが感じられなかったのです。

ふっと空いた時間に我に返ると、
むなしい気持ちにおそわれるような毎日。
でもなぜなのかがさっぱりわかりませんでした。

その答えを求めるように、
「自己啓発」と呼ばれる分野の本を買っては
片っ端から読んで行きました。

そんななかで出逢ったのが、「ライフ・ヒーリング」でした。


第1章(旧版)「私が信じること」の最初には、
こんなことが書いてありました。


「人生は、自分について考えていたことが現実になります」。


今ではよく知られた考えですが、
当時の私にはとても衝撃的でした。

だって
今の不幸せな気持ちがよそからやってきたのではなく、
「自分で選んでいる」ということなのですから。


自分で自分を不幸にするような考えを選ぶはずはない。
私が今幸せになれないのは、
過去にひどいことを言った両親や、
私のことを理解してくれないまわりの人たちのせいだ。


そんな風に思っていたので、
書かれていたことにものすごい反発を覚えました。

それでも、読むのをやめることはできませんでした。
きっとこの本が
自分にとっての転換点になるものだということを
どこかで知っていたのでしょう。


読み進めると、今度はこんなことが書いてありました。


「自分の考えが人生を形づくるとしたら、
たった今あなたが考えていたことが現実になって欲しいと思いますか」。



$はだしの圭の「はだしのまんまで歩いて行こう」



そのころの私はかなり自己評価が低く、
「自分はダメな人間なんだ」と心から信じていました。
そして、
私をこんな風にしたのは両親だと信じて疑いませんでした。


けれども
この考えが私の人生を形づくっているというのです。
しかもそれを自分で選んでいると。

怒りで胸がムカムカしました!
でもやっぱり、読むのをやめることができないのです。


さらに読んでいくと、
今度はセルフワークのやり方が書いてありました。

いろいろありましたが、
大きく感情を揺り動かされたのが、
鏡を見ながら
「今の自分を慈しみ受け入れます」
と自分に語りかけるワークでした。

ここでも私は、めちゃくちゃ抵抗しました。


こんなことをやって何になるんだろう?
ばっかじゃないの。
くだらない!


でもとにかく、やってみたのです。
そうせずにはいられなかったのですね。


いつもポーチに入れている小さな鏡を取りだし、
そこに映った自分の目をのぞきこみながら、
「今の自分を慈しみ受け入れます」
とつぶやくと、
思わず涙がこみあげてきました。


自分を大事にするということがまったくわからず、
いつもいつも
自分を痛めつけるような言葉ばかり投げつけていた私が、
初めて自分を受け入れた瞬間でした。


そこからはもう引き込まれるように一気に読み進め、
赤ペンで線を引きまくり、
泣きながら
本のワークをこなしていきました。

そして
さまざまなワークショップにも参加するようになり、
本格的に自分の癒しに取り組むことになったのです。



あの本を読まなかったら、
私はいつまでも不幸は他人のせいだと思っていました。

そして
「不幸な私」を救ってくれる誰かを求めて、
ずっとさまよっていたかもしれません。


あれから「ライフ・ヒーリング」を
何回、いえ何十回読んだかわからないほど読み、
さらに線を引きまくり、
お風呂に持ち込み、
引っ越しのたびに一緒に旅してきました。

今では表紙もボロボロになって、
折りあともついています。


他にもヒーリングについて書いた本を
山のように読みましたが、
今でもこの本は私の原点です。

全編を通して読むことはなくなりましたが、
迷ったときや心が荒れそうなときには
かつて赤線を引いた部分を読んで、
自分を取り戻すのです。


残りはどうぞ、実際に読んでみてくださいね。

家庭での虐待やレイプなど
数々の困難を乗り越えてきた著者のルイーズが、
幸せになるための道を歩む
読者の私たちを見守り、励まし続けてくれることが
きっとわかるはずです。


「ライフ・ヒーリング」
 ルイーズ・L・ヘイ著
 たま出版