2日目

朝ごはんは、チェックイン時にお願いしていたおにぎり弁当

できたてホカホカで美味しかった!


さて、前回お話ししていた

・なぜ桜の季節や週末ではないのにロープウェイが動いていたのか?

・吉野と山伏の関係は?


こちらのお寺に答えがあります

金峯山(きんぷせん)寺

前回の記事で書いた修験道の祖・役行者(えんのぎょうじゃ)

彼がここ吉野の金峯山にて修行中、「蔵王権現(ざおうごんげん)」という仏が現れたと伝えられています。

蔵王権現は仏や菩薩、あらゆる神の力を包括したバチクソに強い仏様なのだそうです

吉野は修験道に所縁の深い場所なのですね〜!


そしてなぜロープウェイが動いていたかというと、

この季節

金峯山寺の蔵王堂御本尊、金剛蔵王大権現3体の特別ご開帳が行われているからなのです!

普段は見られない秘仏が、この季節だけ見れるのです!!なんというナイスタイミング!


更に、朝の勤行に参加できるオプション付き!(別途料金かかります)

秘仏が見れて、修験道の勤行にも参加できるなんて中々ない機会なので、行ってきました!!


勤行の感想、一言で言うと、シンフォニックだった。

うちはフツーの鎌倉仏教なんですが、うちでは読経の際に、あんなに太鼓ドンドコ鳴らしてるの見たことない。

太鼓がリズム楽器としての役割を果たしていて、そこに大きな「りん(お鉢みたいな形の打楽器)」がアクセントをつける。

修験道だから法螺貝も吹く。そこに読経の合唱が合わさって、交響楽みたいだった。

それがお堂に響いて、倍音も聞こえた。


先述の「仮面ライダー響鬼」は武器が楽器モチーフで、「音撃」と呼ばれる音による攻撃を行う。

音撃を食らってる魔化魍(敵の妖怪みたいなやつ)の気持ちが分かるというか、なんかすごく血行が良くなった気がした。


本堂での撮影などは禁止なのでお見せできないのが残念ですが、これは一度体験していただきたい。


秘仏も、日本最大の秘仏と言われるだけあって、大きくて威圧感がすごかった。

蔵王権現は主に右手を振り上げ、右足を宙に浮かせたユニークなポーズで造形されるのですが、躍動感がすごい。今にも飛びかかってきそう。見れて良かった。


これ撮りたかったな〜


勤行が終わってから一旦宿に戻り、チェックアウト。

KAM INNさんお世話になりました!また来ます!


もう一つ、行きたい神社があったので

荷物を背負って急な階段を延々と降ります

めちゃめちゃしんどい

450段くらいあるらしい


安土城の大手道も急な階段が続いてますが、体感的はあれよりひどかった

歳とったからかな…


ここです

脳天大神(のうてんおおかみ)

名前が最高でしょ?


脳天をカチ割られた蛇をお祀りしていて、首から上の困りごとにご利益があるそうです


蛇をお祀りしている関係で、お供え物に生卵があります

境内で販売している生卵を購入して供える、という形をとっていて、そのお下がりがいただけるのです!

祖母のためにボケ封じのお守りを買ったら、お下がりのゆでたまごをいただきました!

隣接した休憩所で食べられて、あったかいお茶とお塩も完備しています!すごい!


お坊さんたちが作業とかしてる部屋のすぐ隣でのんびりゆでたまご食べてお茶飲んでるの、なんだか不思議な体験でした…

お皿洗うところ、たぶんお坊さんがいつも使ってる洗い場だったし…

聖と俗の境が曖昧というか、そういう緩さが奈良だなあと思いました


帰りはもちろんあの450段くらいある階段を上りました。

脚ガックガクでした。これ書いてる今もふくらはぎがパンパンです。山岳信仰ナメてました。


まだ午前中ですが、吉野を離れます

帰りに、ロープウェイ吉野山駅近くの売店で元気な奥様が鮎を焼いてたのでいただきました


子持ち鮎

塩味も焼き加減もバッチリでした


書くこといっぱいありすぎるので、2日目は前後半に分けますね




お久しぶりです森田です


前回、初夏に福島県に旅行して以来の長距離移動になります

実は私、仕事辞めまして、今まさに有休消化期間中なんですよね!

これは遊びに行かねば!!ということで、行ってまいりました奈良


元々、久しぶりに母校の学祭に行こうと考えていて、どうせ行くなら周辺の環濠集落いこ、くらいに考えていたのですが

なんの因果か、最近特撮作品にハマりまして、ものすごい勢いで仮面ライダーとスーパー戦隊を履修しております

その中に「仮面ライダー響鬼」という作品がありまして

ここに「吉野」という地名がたびたび出てくるんですね

奈良県の吉野です。桜が有名

作中では「鬼」と呼ばれる仮面ライダーたちを束ねている組織の本部が、奈良県の吉野にあるんです


てなわけで、京都駅から近鉄京都線で橿原神宮前駅へ

さらにそこから吉野線に乗り換え、辿り着きました



近鉄吉野駅


ここから更にロープウェイで山の上を目指します

駅の改札を抜けてまっすぐ進むと

鬱蒼とした茂みの向こうにロープウェイ乗り場が


吉野ロープウェイ

なんと、日本最古のロープウェイです!

桜の季節以外は週末しか運行しておらず、本数も限られているので、利用する際は注意が必要です

私が訪れた時は桜の季節でも週末でもありませんでしたが、なぜ運行していたかはまた後でお話しします!


3分ほど揺られて、到着しました

吉野山

山の上だからか、肌寒い

なんとなく空気も薄い気がする…


私が着いたのがもう夕方だったため、観光のお客さんはほぼおらず、閑散としておりました

結構道が狭くて、坂になっています

沿道はお土産屋さんやお食事処がたくさん並んでいますが、17時くらいにはほぼ閉まってしまうみたいです

あとで宿の女将さんに聞いたところ、桜の季節になると人でごった返して「原宿みたいになる」とか


東山魁夷の風景画か?


1日目は移動のみで終了

この日のお宿は、吉野のゲストハウスKAM INNさん

(翌朝撮りました)

(翌朝撮りました)


ゲストハウスにお土産として、金沢のかりんとうを持って行ったのですが、お店の女将さんが「一緒に食べましょ!」ってシェアしてくれました…お茶も淹れてくれた…優しい…


この日、私しか宿泊客がいなかったため、女将さんが何かと世話をしてくださって、本当にありがたかったです


奈良といえば柿の葉寿司!

先述の通りお店が夕方で閉まってしまうため、夜食は自分で用意して持ってきてもらったほうがいい、と予約時に説明を受けていたので、くる途中の橿原神宮前駅構内のお店で購入。

構内のパン屋さんにアップルパイがあったのでそちらも購入。アップルパイだいすき


女将さんと楽しくお話しさせていただきました

その女将さんから「私、山伏なんです」という驚きの発言が!!

山伏なんて、忍たまの錫高野与四郎先輩くらいしか馴染みがなかったのでビックリしました…


山伏とは、修験道の実践者。
修験道とは、飛鳥時代に役行者(えんのぎょうじゃ)という人物が開いたとされる日本独自の宗教。
仏教、神道、アニミズムなどをミックスした感じ。
そしてこの吉野は、修験道ととても深い関わりのある場所なのです!(前フリ)

女将さんのお師匠さんが酔っ払って書いたそうです。達筆

山伏って師弟制なんですね


移動でヘロヘロだったので、この日は早めに就寝!

「朝晩冷えるので」と女将さんが用意してくれた湯たんぽを抱えてぐっすり眠れました!!


2日目につづく!




さて、旅の日記はこれで最後!
上田城の後半戦です


二の丸東虎口の脇道から、お堀の中に降りることができます

かつてはここを鉄道が走っていたそうです!


いや〜お堀の中を歩けるって最高ですね

お堀の深さや法面の急角度具合がよくわかる


あっ!崖です!!


上田城は、近くを流れる千曲川の河岸段丘を活かして作られた城です

守りの堅い地形を利用しているのですね

地形を活かすのは築城の重要なポイント!阿津賀志山防塁もそうでしたね!


こんなんほぼ垂直で登れません


石垣の段がキュート


見えてきたのは本丸南櫓


石垣の真ん中ちょい上に排水口が見えます


上田城の南側、現在は駐車場や芝生広場がある場所には、かつて千曲川の分流が流れており、「尼が淵」と呼ばれていました。

その流れを天然の堀として活用していたのです


ここ好きポイント


西櫓のふもと、向かって右手側が本丸、左手側が二の丸(花木園)です


高いし急なのよ石垣


いやあ……ここのスペースの空気を瓶に詰めて持って帰りたい……


本丸と二の丸を繋ぐ土橋の上から見下ろしたところ

写真だと高さがイマイチ伝わらねえ…


ここ以外にもやべえ崖が見れる場所があったらしいのですが、完全に見落としてましたね…

いいんだ…また行くもん…


歩いてる時に上田城の武将隊さんにすれ違って、元気な挨拶と素敵なスマイルをいただきました!

今度来た時は演舞も観たいな


さて二の丸東虎口から城を出て、東に向かって進んでいきますよ


大手通り(大手=城の正門)を東にまっすぐ進むと、かつての大手門跡が!


案内板の図を見ていただくと分かるのですが、大手門はクランクが掛かっていたのですね


なんと現在も、道にはクランクが掛かっています!!

(城の方へ振り返って撮った写真です)

こんなところにも往年の上田城の痕跡が…ロマンですねえ…



本当はこの後、カフェで一休みしようと思っていたのですが、目的のお店が移転してしまってたのでおあずけ…

上田、また来ます!!



【今回のおみやげ】

自分用のおみやげです

福島県伊達郡国見町の道の駅 あつかしの郷で購入しました

純米吟醸酒あつかしさん

阿津賀志山防塁の記事で紹介した酒かすのジェラートは、このお酒の酒かすを使用してるんだそうです!

お酒はクセがなくサッパリとして、しかし果実のような甘みも感じられるとても飲みやすいお酒でした!!


こちらはまだ飲んでないのですが、りんごのラガーと桃のラガー!フルーツのラガーって飲んだことないから飲むの楽しみだわ!

こちらも国見町のあつかしの郷で購入


【まとめ】

ほんとに、数年ぶりの旅でした。

めちゃくちゃ楽しかった。

どういう旅程で行くか乗り換えアプリと睨めっこしながら考えたり、切符買いに行ったり、

事前に目的地周辺の見る場所を地図アプリと地形アプリ見比べながら調べたり

宿取ったり(会員なので、一人旅の時はだいたい東横インさんのお世話になっている)

準備からもう楽しかったし、

旅先で目的地までヒーヒー言いながら汗だくで歩いたり、遺構見てテンション上がったり、現地の美味しいもの食べたり

帰りに駅のホームで新幹線が来るの待ってたり

ほどよい疲労感でうつらうつらしてたり

家に帰って、「現実に戻っちゃった感」でちょっとしょんぼりしたり


本当に久しぶりだった。楽しかった。

一人もいいし、誰かと一緒の旅もまたやりたい。

まだ完全に安心して旅行に行ける世の中にはなってないけど、諸々の感染対策して、病気を広げないよう注意を払いつつ、

またどこか遠いところに行けたらいいなと思います。

それまでに世界がちょっとでも良くなっていますように!!