座右の銘『莫煩悩』の話 | 七面堂九齊のしちめんどくさい話★とんだりはねたり

座右の銘『莫煩悩』の話

鎌倉幕府執権:北条時宗が二度の元冦の襲来を受けた時の年齢は初めが23歳、二回目が30歳。その三年後、僅か33歳で此の世を去り、正に国難の時を駆け抜けていきました。「相模太郎」と呼ばれ力強い意志と明確な決断力を持った若き指導者でしたが、彼も思い悩む時があったのです。
「私は臆病で気が小さくて困る」と自分の努力不足の反省から師である禅僧・無学祖元に指導を求めました。師の言葉は「的確に自分を小心で臆病だと自覚したら、その人は既に臆病でも小心でもない。」さらに師は『莫煩悩』の三文字が書かれた物を与え、
「全ての思い煩いの煩悩を断て、胸中のくよくよを捨てよ、これから起こるであろう事に思い煩うことなかれ、仁知を尽くして天命を待て!」と教示した。

やることをやったら、あれこれ悩んでもしょうがないじゃないか、なるようにしかならないさ。
という事ですかね。いわゆる「ケセラ・セラ」と同じですね。
パンピーで凡庸なあっしにとって、なかなか難しい事ですが、なるべくそれに近づこうと思っています。特に1年半前に「知らない世界」へ、行っちまうとこでしたので…余計にそう思うわけでして…(苦笑)。

臨済宗の僧・無学祖元の『莫煩悩』を座右の銘にしたのは、そういうワケなんです。