情報開示に道筋をつけたと思い、「一歩前進」と一昨日のブログで歓迎したのもつかの間、一夜にして撤回になったとは!
TPP交渉の内容を条件付きで国会議員に開示する方向を示した西村内閣府副大臣でしたが、あえなく撤回を余儀なくされてしまったのです。
開示撤回の理由は「アメリカと日本では内閣と国会との役割分担が憲法上、全く異なっているからだ」というもの。
そんなのまったく説得力のない、取ってつけたような説明じゃないですか。
これでは、TPP交渉そのものがアメリカの国会議員には理解できるが、日本の国会議員には理解できないし、させる必要もないと公言しているようなもの。
ネット上ではウィキリークスをはじめ、交渉参加国の一部から、さまざまな情報がリークされています。
正確な情報が公表されなければ、疑心暗鬼は深まるばかり。
自由貿易を加速させるというなら、情報開示は当然のはず。
そんな忸怩たる思いを抱きながら、ロシア大使館での「戦勝記念日式典」に参列しました。
戦後70年を機に、ロシアは中国、中央アジア、ヨーロッパを巻き込み、TPPに対抗するかのようにユーラシア経済圏構想を進めています。
アファナシエフ駐日ロシア大使は「戦争で2700万人もの犠牲を出したロシアは心から平和を願っている」と熱弁をふるい、国際協調の重要性を訴えました。
CISの国々が持ち寄ったお国自慢の郷土料理をふるまい、ロシア学校の生徒たちに「平和の誓い」の歌を合唱させるという手の込んだ演出。
日本も自信と誇りをもって世界に独自路線をアピールせねばなりません。
TPP交渉にもそうした姿勢で臨んでほしいと願うばかりです。