土日はハローワークがやってないので家を抜け出すことができません。


涙目花火の憂鬱日記、ハルヒです。


履歴書を買いに行ったんだが、なんということでしょう!


私の財布にゃ履歴書を買うお金もないじゃありませんか!


フハッ!
財布の中を見て思わず笑ってしまったよ。


レジ前で財布をガサゴソやるのはかなり恥ずかしい。


「あれっ?あれれっ?」


いつもは100万円くらい入ってるけど、うっかり忘れちゃいましたぁテヘ♪という演技をする私。


もちろん札なんか始めからないのは知っている。



が、演技派の私は札入れも見るという小細工をする。

これがプロとアマの違い。





店員に華麗な演技を見せつけたところで小銭入れをもう一度確認してみる。


先程見た時には28円あった。
明らかに足りない。




ここでさらに演技派の血が騒ぐ。

小銭ゾーンをカチャカチャ鳴らし、無一文じゃないことをアピール。


これは、「いつも1万円札で支払いしてるし、小銭なんか把握してなぁーい」という演技なのだ。



涙目劇場ももう終演の時間。
私は顔を上げ宣告をする。


「お金忘れちゃったのでまた来ます(キリッ)」




か、完璧だ…
完璧な演技でこの窮地を乗り切ったぞ!
フフ…


品物を置き、「じゃあ…」と去る私に店員が声を掛ける。



「あちらにATMありますよー」



笑顔だ。
満面の笑顔だ。
親切な店員アピールですか?



黙れ小僧。
私に貯金があるとでも?


ないわヴォケ!
察しろ!たわけが!
キサマは接客失格だ。

私は笑顔で会釈をし身を翻す。
沈黙の殺意にビビッたのか、店員は何も言ってこなかった。