父との別れ | <京都 ・オンライン>着付けとデザイン|ハナオムスビ

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ハナオムスビ 加藤えり


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先週父が亡くなりました。
77歳でした。

 

いつかやって来る親の介護や別れ、

自分のこととなると

なかなか実感が湧きませんね。

慌ただしい1週間でしたが、

いつも離れて暮らしている母や兄弟と

悲しみや思い出を共有できたのは

よかったなと思います。
 

 

 


ちょっと長くなりますが

これまでのことを備忘録として書いておきます。


私は19歳で家を出ていて、

社会人になってからは

年に1回くらいしか帰省せず。

 

結婚してからは2年に1回程度。

全然、というくらい帰っていません。

私はいつも自分のことで精一杯で余裕がなく、

それでいいと思っていました。

 

それでも両親は京都でやっていた

着物イベントはこにわに遊びに来てくれたり

東京在住の時はハトバスツアーや鎌倉、

三鷹の森ジブリ美術館へ一緒に行ったり

帰省せずとも会うことはできていました。

 

 

 

 

親も歳をとってきて、

ふと、生きているうちにあと何度

親と会うことができるのだろう

と考えた時に急に寂しくなり、

数年前に親孝行をしようと

決めたところでした。

4年前に祖父(96)を見送った時に

家族で集まって以降、

コロナ禍では全く帰省できず

会うことができませんでした。

 

 

 


3年前の人間ドックの結果で

病気の疑いが出てきます。

そこで一旦覚悟はしたものの

1年ほどは意外に元気に過ごしていたので、

本当にお別れが来るなんて

信じられませんでした。

 

2年前に私が入院をして驚かせたので、

回復してから顔を見に久しぶりに帰りました。
さすがに父は検査入院が続いて痩せていました。

 

1年半前から治療がスタート。

遠方の家族は会うことが制限され、

帰ることができませんでした。
母親からのメールで状況を知る日々。


昨年からグっと体力が落ちてきて緊急入院。

いま会っておかないと!と

10月から間を詰めて3回帰省。
兄弟も交代で帰っていました。

 

12月の奈良マラソン直前に帰った時は

自宅にいてびっくりするくらい

元気だったんです。

 

年明けてから調子が悪くなり2月に入院。

2月末に病院で会い、

次は3月末に帰るねと言ってから

あっという間に容態が悪化したのです。

 

 

 

 

亡くなる3日前には電話口で話しました。

教習所のペーパードライバー講習に

申し込みしたのを伝えました。

 

そしてその日は朝から

着付けの仕事へ行く準備をしていたところ

ちょっと様子がおかしいみたい、と母より

今から病院に行くという連絡をもらいます。

午前中の仕事を終え、

電話口で父に声をかけます。

 

もう話すことができなくなってて、

泣きながら「ありがとう」を伝えました。

耳は最後まで聞こえているそうですね。

ちゃんと伝わったかな。

 

午後の仕事を調整して荷造りをし

新幹線に飛び乗ったんですが、

最期には間に合いませんでした。
(3人がけの真ん中の席で博多までずーっとメソメソ泣いていました。)


母を一人にするのが不安だったので、

その日のうちに帰れて

そばにいれただけでも良かった。

葬儀場は昨年のうちに決めていたので、

その辺りはスムーズに進んで

混乱はなく良かったです。

 

 

 


父は無口で人付き合いも少なく、

多くは語らないし

なかなかじっくり話すこともなかったけど、

たくさん愛情を受けることができました。

小さい頃は朝早く出て

夜遅く帰ってくるという、

ほとんど顔を合わせることがない

バリバリの仕事人間。

 

それでも休みのたびにドライブや旅行、

山登り、キャンプなど

あちこち連れていってくれて

いろんな経験をさせてもらえました。

 

帰省した時も友達と遊びに行くのに

当たり前のように車で送迎してくれたり、

運転席にいる姿を

一番よく見たような気がします。
 

大学も行かせてくれ

一人暮らしもさせてくれた。

父のおかげで今の私がいるのだと思います。


荷物の整理をしながら、

お父さん何考えてたんかなあ、と

父のことをやっと知ることができている感じです。

まだまだ家の片付けや母のことなど

やる事は山積みです。
兄弟で力を合わせて進めていきます。


忙しい時期に仕事関係では

たくさんの方にご協力、調整いただきました。

夫も仕事が忙しい中、熊本まで来てくれました。
本当にありがとうございます。
 

まだまだ卒業式シーズンは続きますので

気合で乗り切ります。
 

 

 

父が好きだというチューリップや、

母のために植えたお花が

庭にきれいに咲いていました。

 

 

お父さんありがとう。
 

 

もうしんどくなく、

苦しくない世界にいるのかな。

 

 

 


1歳半の私と31歳の父。

お正月、北野天満宮にて
父の着物は和裁士の祖母が仕立てたもの
父はかっこいいし、私も可愛過ぎない?
 

 

父と着物のエピソードはこちらにも↓

 

 

 

 

 

 

 

10年前 京都のイノダコーヒー前で
京都生まれ京都育ちの父、京都が大好きで

祖父の世話もありよく京都に来ていました。

毎回私に連絡している訳ではなかったので

そう会うことはなかったのですが、

たまに街中でばったり会うこともありました。

 

 

 

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