5/19〜30までの日程で、

京都、ジャパンヴィパッサナーセンターにて、
ゴエンカ師の指導によるヴィパッサナー瞑想、
10日間コースに参加してきました。

どんな体験だったか、少し、書き留めておきたい、知ってくださっている方にどんな体験だったか、少し報告したい、そんな感じで、
レポートを残します、ちょっと生々しいかも知れません。長いし。
しかもまだ終わったばかり、ちょっと文章もオーバーウェルム状態かも知れません。

短くいえば、「めちゃくちゃ大変だったけど、良かったよ」。って感じです。

よかったら↓お付き合いください。
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このコースの存在を知って数年、いつか行きたいと思ってから数年。
そう長年、何かと理由をつけて保留にしてきたコースにやっと参加でした。

実は当日2日前に空席のメールを頂き急遽参加可能になってまさにバタバタな出発。
こちらに「行ってきます」投稿したのも、実は、心情的にはギリギリな状態でした。

そして、今、10日間が終わり、結果、本当にいってよかった、という思いです。
ここで20年来の疑問が次々に解答され納得できたのです。
平静さも取り戻したと思っています。私にとってはまた新たな、持続可能な、本当の意味の、平静さへの道も。

わたしはまだヴィパッサナーを体験されてない皆様、特にヨガ、特に特に陰ヨガを指導している人なら、ヴィパッサナー10日間コースに
是非行くことをおすすめします。

過去に私の陰ヨガ講座を受講してくださった方には是非是非マストで参加して頂きたいとまで強く思います。

ですが、ヴィパッサナーは世界一やさしいけど、世界一難しいと思います。
だからこそ、本物なのかも、とも。

そして、(経験者の方には分かると思いますが、「指導テープのいう通り」)、3日目までは、予想以上の辛さでした。想像を絶するほど。
私は完全にドロップアウトを決意して、マネージャーに相談したりしました。

そう、予想以上の辛さ、怖さ、痛みでした。

実は、私は2021年に大病をしてます。
その時期までに貯めた「畏れ」「不安感」がものすごく大きくありました。

(Maiko Sahai 先生や、2022年仏教講座の参加者、賢者の方々が見るに見兼ねて、是非ヴィパッサナーに行きなさい、と諭してくださいました。マイコ先生、賢者の皆様、本当に有り難うございました。)

そして、もう一つ、「実は」があって、

私は「進行性の中度の変形性股関節症」です。
40、50を過ぎた女性、ヨガ指導者には実は多いそうです。使い過ぎ、体質、遺伝、も要因です。

今回、椅子に座って、の瞑想でした。
椅子に座れる、だから、股関節にはそんなに負荷はかからないだろう、と軽く思っていました。
(なので医師に相談するのをウッカリ忘れました。私自身これを病気としても受容してなかった、とも言えます。)

いいえ、人間の身体はあぐらが辛いのではなく、「動かない状態」が辛い。
そして、股関節症には「長時間座りっぱなし」が良くない。

激痛でした。骨の髄まで痺れました。座っている時だけではありません。その後が激痛なのです。眠れませんでした。カロナールでは効かず、ロキソニンを飲んでやっと眠りました。

不安が押し寄せました。今回の軽はずみな判断での、10日間の参加で、私は障害者手帳をもらう羽目になる。人工股関節になるのだ。
最近の人工股関節は素晴らしく改良されている、大丈夫だと医師は言うけど、まだ私にその覚悟はない。まだ50代、自分の身体、自分の骨で生きられるなら生きたい。まだ大丈夫な状態だったのに、自分で台無しにしたのだ、

まだコースとして何も始まってないのに!

そして、私の存在がコースに居続けても、ドロップアウトしても、どちらにしても少なからず、今回参加の皆様の「決意」に悪影響を及ぼすに違いない、本当に申し訳ない、、

3日目はそんな思いで押しつぶされて涙が止まりませんでした。

コースでは「戒律」シーラが非常に大切です。

アシスタントティーチャーとコースマネージャーの深い慈悲、長年の知恵と提案で、私はグループ瞑想以外の時間は自室に移動を許され、コースに居残れるようにしてくださいました。(古い生徒にしかそれは本来許されません。私の不安レベルを鑑みての判断だったと思います。)

しかし配慮されても、「戒」を破らないようにしなければなりません。必要な事は貫かなければこの10日間はむだに終わってしまいます。

1人自室で、痛み、畏れ、股関節と向き合いました。瞑想以外の時間は1人こっそり、臀筋を刺激し続けて筋力低下に対抗する、という事をしました。
臀筋を静かに、どのように鍛えたらいいかを編み出しました。どのくらいで足りているか、足りないか、もわかってきました。

5日目にはなんとか1日乗り切れそうな気持ち。
6日目には、私の今回の最大のミッションは、無事に両足で帰る事、と決めました。
その為に、瞑想が少し足りなくても仕方ない、なんとかギリギリでも落ちこぼれでも無事に10日間居続け、無事に帰る事を目標に変えました。

その間にも、ゴエンカ師の講話によって、個人的に疑問に思ってきた様々な謎が解け、さらに、
驚く事に、ゴエンカ師の講話の中にサラパワーズを聞きました。
サラパワーズが20年前に言っていた言葉が講話に散りばめられてました。
サラパワーズはヴィパッサナー瞑想をたくさんの人に伝えていたのだ、と知りました。確かに「痛みと向き合う」ドゥッカ、アニッチャ、アナッタ、慈悲喜捨はサラパワーズが常に言います。subtle sensation と Equanimityも。
無知。私は無知過ぎました。サンカーラという言葉が当時わからなかったのかも知れません。

これまで中途半端をぐるぐる繰り返していたことを知りました。20年かかってやっと納得。

ゴエンカ師の講話で聞く、パーリ語はマイコ先生の仏教講座で解説していただいたものばかりでした。あの仏教講座が無ければ、また一つも理解出来なかったことと思います。
マイコ先生に、講座に、またそのご縁を作ってくださった藤野先生に、心の底から感謝します。

驚きが山ほどありました。実りの果実の収穫が山ほどありました。
先はまだまだ遠く、やっとスタート地点に立ったばかりですが、今は心の平静さと共に立っています。励まし合える仲間も得ました。

本当にヴィパッサナーに参加した事が宝です。
やり遂げられたことに感謝します。
サポートしてくださった方々皆様に心から感謝します。
ルームメイト、コースメイトの皆様に感謝します。奉仕者の皆様に感謝します。

あ、ちなみに、今朝、整形外科でレントゲン撮って、無事も確認しました。
医師曰く、「10日間座ることで急に悪くなることはない、もし壊死に繋がる血流阻害などがあれば、それこそ、その瞬間から激痛で耐えられる程度では無い。今歩けるなら、全く問題ない。」

そして、読み切ってなかったゴエンカ師の本には「長年10日間コースを運営してきて、身体に障害を負った人はいない」と書いてありました。(報告ベースかもしれませんが。)

何はともあれ、無事帰京。ミッションクリア。
60分60分も続いている。なんと人生は有り難いものなのか。

皆さまに幸あれ。
ありがとうございました。