【10月20日の活動報告 】の続きです。
「ナンシー」と私は、全ての給餌を終え、常磐道で次の現場に向かいました。
次の現場とは、常磐道の山の中にある小さなパーキングです。
9月21日に、木の上から降りれなくなっていた「白キジちゃん」を発見し消防署のレスキュー隊に助けだしてもらったものの、一緒にいた「タキシードちゃん」と共にそのパーキングにいる子達。
山の中ですから、この2匹は自分たちでここに来た訳はなく、誰かに捨てられたのでしょう。
コンビニがありますが、店長さんも店員さんも猫嫌いなようで、「たかが猫」とオーラ全開ですから、餌やりなどせず邪魔者扱いしています。
パーキングを訪れる人から食べ物を貰えなくては餓死してしまいます。
それに、ここは高速道路のパーキングですから「交通事故」の危険もあります。
このブログをご覧の2名の方から、ありがたいことに、ここに置いておくのは極めて危険なので、保護して里親様探しをしますとお申し出をいただけました。
そのお申し出して下さったお一人は、なんと、ご自身でこのパーキングに通い2匹のご飯を届けてくれていました。
それで発覚したことが1つ。
なんと仲が良いと思っていた2匹ですが、どうやら「タキシードちゃん」が「白キジちゃん」を苛めている可能性があるそうです。
「白キジちゃん」が木から降りれなかったのは、木の根元に「タキシードちゃん」がいたからかもと。
「タキシードちゃん」が木の下にいたのは「白キジちゃん」を心配してのではなく苛めて木から降りてこないように見張っていたのではないかと・・・
確かに、私達はレスキュー後にこの2匹が一緒にいるのを見たことがありません。
と言っても、その後3回ここに来ていますが「タキシードちゃん」がいないことが多かったから・・・
今回このパーキングに到着した時点で、もう嵐でした。
また大型の台風が日本に近づいているのに、すでに気温が下がりこの山の中で雨風しのげる場所なんてないのに、どうしよう。
横殴りの雨で薄暗くなっていましたが、心配で心配で敷地内を捜しまわりました。
まさかと思っていた丘の上に「白キジちゃん」がポツンといました。
全身ビチョビチョに濡れ、毛はボサボサになり、足とお腹は汚れ、小さくうずくまってブルブルと震えていました。
先週あった時よりも痩せていました。
「もう限界だ。このままではこの子は死んでしまう」
直感的に思いました。
私を見つけ「ミャー、ミャー」とか弱い声で必死に助けを求めて鳴いているこの子を助けなくては。
すぐに捕獲器を取りに車にもどりました。
捕獲器を設置している間も「白キジちゃん」は、空腹と不安からか鳴きっぱなしでした。
「すぐに入ってくれる」
そう感じました。
一旦その場を去り、捕獲器を置くスペースを確保するために車内の整理をした後、捕獲器を確認しに戻ると、入ってくれていました。
良かったです、無事に保護できて。
まじかで見ると思った以上にガリガリでした。
ご飯を置いてきていましたがきっと回収されてしまっていたのでしょう。
良く頑張ったね、もう大丈夫だよ。
美味しいご飯と新鮮なお水がいつでもある飢えのない生活が出来るからね。
温かいお部屋で安心して沢山寝れるからね。
保護後に、里親になってくれるとおっしゃっていた方に電話をしました。
もう、失礼ですが笑ってしまいました。
だって「白キジちゃん」達が心配で、今こっちに向かっているってwww
その後、その方が到着するまで「タキシードちゃん」を捜しましたが見つかりませんでした。
この嵐ですからどこかな避難しているのかも知れませんが、一緒に保護してあげたかったです。
「タキシードちゃん」も、出来るだけ早く保護してあげたいと思います。
里親探しをしてくださる方が待ってくれているんですから、頑張ります!
「白キジちゃん」ですが、現在も入院しています。
栄養不足で衰弱し、脱水もしていました。
また後ろ足に怪我をしていてかなり化膿していたそうです。
まずは回復を優先することになりました。
体調が安定したらワクチンと去勢手術をするそうです。
血液検査の結果は、「白血病」「猫エイズ」とも陰性でした。
間に合ってよかった。
あと数日遅れていたら「白キジちゃん」は、この世にいなかったかも知れません。
保護して数時間後には里親様の元に行けた「白キジちゃん」は、ある意味「強運」の持ち主でしょう。
命の恩人である里親様と共に幸せな時を過ごせるはずです。
「里親様、白キジちゃんの救いの手を差し伸べてくださって、ありがとうございました」
「白キジちゃんのことを宜しくお願いいたします」
ちょっと気を配ればどこにでも助けを必要としている子達がいます。
もし、皆さまのお家や職場の近くでお家がない子がいましたら、勇気を出して助けてあげてください。
「きっと誰かがお世話しているはず」
と思わずに、誰にお世話をしてもらっているのか確認をしてみてあげてください。
もしかしたら・・・誰にも気にしてもらっていない子かも知れません。
ワンちゃんも、猫さんも、人と共に暮らしてきた動物です。
人の助け失くして生きていくことは出来ません。
野生化なんてありえません。
もしワンにゃん達が野生化できるのであれば、人間も野生化できるはずです。
山で遭難し非常事態になった時に原始人のころの記憶を甦り生きつづけられるはずです。
でも、違いますよね?
遠い記憶は、動物も人間も、甦りません。
だから野生化なんてできるはずがないはずです。
人と共に生きてきた子達は、人と共に生きていけなくなった時点で死んでしまいます。
人間のエゴで命を落とす子が減ることを祈ります。
みんな、苦しむためでなく、幸せになるために生まれてくるのですから・・・
*福島・被災地での活動に関するご支援のお願い・里親様募集中の猫さん情報についてはコチラをご覧ください。