旅行の前日は、通常、忘れ物がないように準備万端にして寝ます。
そういう軽い緊張感すらゼロ。気を使ったのは、留守中に八千代さんが困らず、安心して過ごせるよう、コンロをロックしたり、ご飯を2か所に分けておいたことぐらい。
出かける30分前に適当に衣類を詰め込んで、自転車で出発しました。
心残りは、このところ夕方にトイレ大をする八千代さんが、まだしないうちに出かけたこと。
20分もかからずホテルに到着。
ここで、困ったことが。
宿泊者用の自転車置き場がない。
泊まるホテルは商業施設の一角にあり、自転車を止める場所はたくさんあったのですが、夜を越すと注意書きのシールを貼られる可能性もあるそうなので、ホテルの方のご提案で、クロークで預かって頂くことになりました。
ありがたかったのですが、ホテルの方が先導してくれたとはいえ、自転車走行禁止の商業施設を手押しの自転車で横切っていくのは、なんとも居心地が悪かったです。さらに、ピカピカのホテルに、雨泥汚れがついたままのママチャリで入り、フロント階までエレベーターで移動したときには、今まで体験をしたことがない種類の気まずさを味わいました。
ここで『気軽に自転車で帰宅する計画』とん挫。
自転車で行った意味ナシ。。
おいしい夕食の時間も、気になるのは八千代さんのこと。
(以下、白文字『 』は私達の脳内イメージです。)
「食後の散歩でちょっと様子見に行っちゃう案」が浮上するも、親離れ・子離れする機会だとぐっとこらえる。
脳内で、必死に私達を探す八千代さんの姿が、エンドレスリピート。
何もしてないよ~!
涙ぐむおとん。
寂しさをこらえて、就寝。
八千代さんに起こされたわけでもないのに、無駄に早く目が覚め、準備万端で朝食を頂き、すぐにチェックアウトして帰宅しました
きっと、にゃーにゃー言いながら出迎えてくれるはず!なんなら、少し開けたドアを手で引き寄せ自分で開けるはず!
せっかくだから動画を撮ろうと思い、動画ボタンをONにしてドアを開けました。
八千代さん、ただいま!!
・・・いない。
えっ?どこ?
リビングを見渡したところいない。奥の部屋に探しに行くも、いない。
どこ??どこっ???
と、そこに、寝室から のしのしと 歩いて お出ましになりました。
明らかに、熟睡後のご様子。
NO にゃーにゃー
NO 駆け寄り
NO 感動の再会
YES ご飯の催促・・・
うん、いいの。
泣きぬれて一睡もできないような姿は、猫ドリーマーな私達の妄想だっただけの話
いつの間にか立派に自立した猫に育ってくれていて、嬉しい。
ホントだもん・・・
無猫の部屋を撮影し、ただ私達の切迫感を増してゆく呼びかけを録音しただけの動画は、再生することなく、そっと削除しました
【GW値段のホテル代を支払い、私達は寂しくて心配しどおしだった時間を過ごした留守番の練習の結論】
八千代さんは、立派に親離れできていた。
どのくらい立派かと言うと、さしものおとんが、1泊2日の留守番なら大丈夫だと思ったくらいです。
安心したけれど、寂しい(←ワガママ)