TS-1+アバスチン療法7クール目の15日目、ぼちぼち好調です。今日の午前中のTS-1の服用を最後に、休薬に入ります。

ここ数日、ほんの少しですが血圧が高かったので、久しぶりにオルメテックを服用しました。今日は満月なんですよね。そのせいでしょうか?関係ないか。
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さて、去年の今頃は4月1日の開腹手術後の入院中。術後すぐに、痛み止めや精神安定剤みたいなものを看護師さんが毎日勧めてくれたので、気軽にバンバン使っていました。その薬のなかで「気持ちが落ち着く薬ですよ」と言われて処方されていたのが抗精神病薬「セレネース」です。

この薬で、僕はとんでもない目に遭いました。落ち着くどころか、逆に何をしても落ち着かず、時間の経過が遅過ぎて耐えられない状態、後で心療内科の先生に聞いたのですが専門用語で言うと「正座不能」という状態になりました。とにかく、座っても、寝ても、立っても落ち着かず、本を読んだりテレビを観るのも無理。たった5分ですら、時間の経過が遅過ぎて耐えられませんでした。

ちょうど縫合不全で入院が長引くことが確定した頃で、いつ退院できるかは不明。さらに、こうした精神状態が薬のせいだなんて少しも思っていなかったので、遅すぎる時間の経過を、この何をしても落ち着かない状態で、これからどれだけ耐えなければいけないのだろうと、完全に追い詰められました。

何しろ5分が耐えられないくらいですから、一週間とか二週間なんて有り得ないくらい長すぎる時間に思えたんです。極めて異常な焦燥感のようなものに苛まれ、「とても耐えられない」のが悲しくて仕方がありません。最後は本当に自殺しそうな勢いでした。

嫁さんが見舞いに来ると少しは落ち着けるので、日中から「今日は何時に来るのか?」とか「明日、会社を休めないのか?」など、あり得ないくらいのメール爆弾を投げていたようです。僕自身はほとんど覚えていないんですけどね。嫁さんは本当に困ったようです。

4/12の金曜日の午後に、見かねた看護師さんが、まずは外科の先生を呼んでくれました。外科の先生は薬のせいだとは気付かず「もう入院が耐えられない」と訴える僕に「退院したいならストマ作るしかない」など、ちょっと残念な回答。これでは解決にならないと考えた看護師さんが、さらに心療内科の先生を呼んでくれました。

結果的にこれが大正解。心療内科の先生と会話をしているうちに、セレネースの影響ではないかということが判明。すぐに投薬をやめて、その症状を和らげるセルシンという薬を服用したところ、翌週の月曜日にはほぼ正常に戻りました。

金曜日の午後の遅い時間にも関わらず、心療内科の先生を手配してくれた看護師さんに大感謝です。それがなければ、土日にかけてさらにセレネースを服用し続け、本当に自殺していたかも知れません。

去年のブログを読み返すと、4/7の誕生日付近から「へんな夢」を見るようになり、その後「進展がない」「絶望的な距離感」「時間が長すぎる」など、だんだん辛くなる様子が見てとれます。

しかしなんでまた、先生もこんな薬を処方したんでしょうね?こういう副作用が出るのが稀なんでしょうか。結論を言えば、外科の先生が処方する専門外の薬は、先生もそれほど詳しくないんだということですね。。

さて、元通りの普通の状態に戻った僕は、嫁さんに「忙しければ今日は来なくていいよ」などと言い出し、あまりの変わり様に嫁さんは呆れたそうです。

セレネースのこのような話は他の方からは聞いたことがありませんが、皆さんも抗精神病薬や精神安定剤には気をつけて下さいね。



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