「どうしよう……当たった」

年明けに長男が呟いた。

「何に?」
「水樹奈々のコンサート」

「行けばいいやん」
「出雲やで?」
「じゃあ何で申し込んだん?」
「……当たると思わんかった」

確かに高校生には出雲は遠い。
(母ですら未踏の地である)

コンサートがあるのは春休み期間中なので、学校を休まないといけないとかの心配はない。
(但し彼は春から高校3年生だが!)

常識的で真面目な彼はしばしば自分の願望を『~ねばならない』で諦めてしまう。

「行きたくないの?」
「行きたい」
「じゃあ、行ったらいいやん」

自分の『やりたい』を叶えるために
費用はいくらかかるのか?
出雲まで行く方法は?

チケット代の支払いから
夜行バスの予約まで
全部自分でやらせました。

***

車中2泊という
大人ならうんざりするようなスケジュールでしたが
今朝、元気に帰って来ました。

「めっちゃベスポジやってん!」

当たった座席は
正面ど真ん中だったそうで
表情まで見えたとか。

コンサートと同じくらい
楽しみにしていた物品の購入も
まずまずの成果だったらしく……

来週から始まる塾の
『週6日の強制自習』にも
さぞかし身が入ることでしょう(笑)
(『強制』と銘打った時点で自習ではないような気がするけど)

我が家の家訓は
『よく遊び、よく学べ』

頑張れ!受験生!