世界各国の様々な料理が味わえる東京ですが、ギリシャ料理専門店って意外に少ないなあと思います。
その昔、当時の上司に時々連れてきてもらった表参道の「Spyro's」は随分前にクローズ、六本木にあった店舗も今や蒲田に移転になってたのですね…。
個人的には行きづらい場所、というか、あんまり何かのついでに立ち寄れるって感じじゃないや。
渋谷駅近くにあった「エーゲ海」もずっと閉めているしねえ。
地理的にも近く、共通項も多いトルコ料理が、少なくとも都内ではそれなりにあるのに(ま、単純に日本に住んでいる人口が違うとは言えるかな)、もうちょっと気をはいてくれい、ギリシャ料理!と思っちゃう。
でもって、ギリシャ料理不足を解消すべく、銀座での週末の課外活動?ついでのランチに、東急プラザにあるオーストラリア発のモダンギリシャ料理のTHE APOLLOへ。
打ちっぱなし風のインテリアがお洒落です。
前に夜に店の前を通った時は微妙に入りづらい?なんて感じたりもしましたが。
店内。テーブルの間隔はゆったりなので、思いの外、解放感ありです。
窓際のお席。
単品メニュー。基本、こちらのお店はシェアスタイルということで、数人であれこれ頼む前提のポーションになっています。
それでも、お一人様にもこのお店が楽しめるよう、プリフィクスのセットメニューが用意されています。
ピタブレッドにディップ、ポテトに、メインが2種類から選べる1,980円のセットは平日のみですが、週末は2,980円と4,980円のセットの2種。
名物のサガナキチーズが味わえる高い方のセットも気にはなりましたが、まずは2,980円のTHE APOLLOで。
前菜は一気に登場。
グリークサラダは、トマトにキュウリ、カラマタオリーブにフェタチーズ。
フェタチーズはそのままだとしょっぱいですが、崩して食べるとマイルドに味わえます。
とにかく滑らかなイエローエンドウ豆のディップ。
ディップ自体には癖がなくマイルドなので、刻んだケッパーの酸味がよいアクセントになっています。
そして、何故か宅配ピッツァ風の紙箱。
中身はピタブレッドでありました。
柔らかな状態でポケットサンドに使うことも多いピタですが、これはカリッと香ばしい仕上がりです。
勿論ディップとの相性ばっちりです。
もう、こういうのだけでもずーっと食べ続けられそう、私。
メインディッシュと野菜のサイドディッシュは、別のお皿で供されます。
サイドは、アスパラガスとフローズンフェタチーズを選びました。
フローズンチーズと言っても冷たいわけではなく、モロモロッと柔らかな半ムース風の状態です。アスパラガスと和えてシンプルに頂きます。
メインはBBQチキン グリークスタイル。
ギリシャ風バーベキューと言われたら、串にさしたスブラキみたいなのが出てくるかと思いきや、全く違うビジュアルで、やや拍子抜け。
鶏胸肉をカレーっぽいスパイスで焼き上げたもので、肉自体はサッパリしています。
付け合わせは甘めのドレッシングで和えたリーフサラダに、カレンツとナッツが入ったキャロットラペ。
野菜たくさんなのが嬉しいです。
シメのデザートは、ルバーブのコンポートにギリシャヨーグルト、ハニーコム。
かなり斬新で個性的なビジュアルです。
裏側。
ハニーコムは、オーストラリアの焼いた砂糖菓子。蜂の巣に似せた形に、ザクザクとかなりしっかりした固さが強烈な印象です。
歯の悪いお年寄りにはキツイな、これは。
ルバーブのスイーツというと、トロトロに柔らかに煮たものが一般的ですが、これは繊維にそってゴボウのささがきのように切って、かなり歯応えを残しています。
印象としては、コンポートというより、ガリに近いかも(笑)。
濃厚なギリシャヨーグルトと相まって、かなり個性的な組み合わせです。
全体に甘さは最低限で、ほのかなアクというか野趣ある風味に、酸味をプラス…という感じ。甘さはほぼハニーコムだけな印象。
面白いけど、これは好き嫌い別れるかなあ。
お会計の時に出てきたタコの絵皿。
何かリアル。そういえば、今日のデザートも何となくタコっぽい造形だった気が。
味やプレゼンテーションに、遊び心とサプライズが満載なモダンギリシャ料理、保守的な好みの人よりは、ちょっと面白いものが好きな好奇心旺盛な人に喜ばれそうですね。
せっかくのシェアスタイルを堪能するため、今度は複数名で行きたいです。
ごちそうさまでした!