民の御館様 〜同志の息子〜 | 歴史を感じよう

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日本史について感じたこと、調べたことを連載形式で書いていきます。また、神社やお寺、史跡巡りしたこと、プロレスについても書いていきます。わが愛犬てんのことも語っていきます。そして…「オイラ、えいたろうの相棒のコアラだよ。是非読んでね。」

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私は北条早雲(ほうじょうそううん)の子・幻庵(げんあん)です。
(早雲は伊勢早雲(いせそううん)と名乗っています。)



早雲は鎌倉に入り、鎌倉より三浦道寸(みうらどうすん)殿を攻めました。


その道寸殿の援軍として扇谷上杉朝良(おうぎがやつうえすぎともよし)殿方の武将・太田資康(おおたすけやす)殿が出陣してきたのです。


太田資康殿はかつて早雲が今川氏の後継ぎ争いの時に会った太田道灌(おおたどうかん)殿の嫡男なのです。


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太田道灌の像


コアラ道灌さんは主家の扇谷上杉家に謀殺されたんだよ。


道寸殿の援軍が太田資康殿と知った早雲は複雑な思いでした。


早雲「援軍が道灌殿の息子とは…。道灌殿はわしと考えを同じにした武将だった。」

氏綱(うじつな)「民を大切にする…道灌殿も同じ思いだったのですね。」

早雲「うむ。資康は道寸の娘婿だな。」

小太郎(こたろう)「資康は道灌さんが扇谷上杉家に謀殺された後、山内上杉家(やまのうちうえすぎけ)に仕え、道寸の仲介で扇谷上杉家に復帰したんだよ。でも、扇谷の朝良とは上手くいってないみたいだよ。」

コアラ朝良さんは資康さんを疎ましく思っていたようなんだ。



早雲「小太郎、既に調べておったか。朝良と仲が悪いか……よし、資康を調略しよう。」

氏綱「資康を寝返らせるのですか?」

早雲「そうだ。やってみよう。頼むぞ、小太郎!」



早雲の命で小太郎は資康殿の陣に忍び、資康殿に会いました。


しかし、資康殿は寝返りには賛同せず早雲を戦うことを選んだのです。


資康「確かに早雲殿は我が父・道灌が同志と認めた武将。しかし、道寸殿は我が妻の父であり、扇谷上杉家に復帰した際に尽力して頂いた恩ある方なのだ。それを裏切ることはできん。」

小太郎「では戦うと…?」

資康「うむ。正々堂々と早雲殿と戦います。」





これを聞いた早雲は「致したかあるまい。」と戦う決意をしたのです。



早雲は資康殿の軍勢に対し自ら指揮を取りました。


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資康殿は果敢に戦いましたが…早雲の軍勢に敗れ戦死したのです。




早雲「見事だったぞ、資康!」








援軍を討たれ、道寸殿はますます追い詰められました…。














つづく…
コアラ次回をお楽しみに〜