「まだ燃え尽きてない」 拓真に敗れた石田匠を想う… | ボクシング&ロック野郎 higege91の夜明けはまだか?

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5月6日の東京ドーム決戦に出場した、「なにわのプリンス」こと、元日本スーパーフライ級チャンピオンにして、2度目の世界挑戦者となったWBA1位、石田匠選手にまつわる話題な

井上拓真に大差判定負け…無念の石田匠が涙「王者もうまかった」現役続行へ意欲「全然諦めきれない、燃え尽きてない」 デイリースポーツ

>  「ボクシング・WBA世界バンタム級タイトルマッチ」(6日、東京ドーム)

 王者井上拓真(28)=大橋=が同級1位の挑戦者、石田匠(32)=井岡=を判定3-0で下し、2度目の防衛に成功した。石田は1回にカウンターの左ジャブでダウンを奪ったものの、その後はペースを握れず、大差の判定負けで世界戴冠はならなかった。

 石田は無念の表情でインタビュールームに現れ、目に涙を浮かべながら「自分の出せる力は出せたかなと。出せなかった部分もあるが、結果は結果なので(仕方ない)。いいジャブが入って、感触的にも良かったし、タイミングも良かったので乗っていけるかなと思っていました」と述懐。アッパー被弾で鼻から出血し、後半も手数を出してきた相手に対応し切れず、判定で大差をつけられた。「まあ自分が弱かったと言えばそこまでなんですけど、チャンピオンもうまかったですし、想像以上に自分のボクシングができなかった。対策されていたというか、自分もワンパターンになってしまって、見ての通りですね」とうなだれた。

 今後について聞かれると、「正直、全然諦めきれないです。まだ気持ちも(切れてないし)体も動きますから」と即答し、「(陣営と)話し合うが、燃え尽きてない。今、正直そう思っています」と現役続行に意欲。また、体感した東京ドームの大舞台については「いい景色でしたね。この中で試合できたことはすごく光栄ですし、忘れられない日になりました。けど、このままでは終われないなという気持ちに正直なってます」と再起を誓った。


…以上記事な



日本屈指のジャバー、石田匠が負けた…


初回にチャンピオン井上拓真からダウンを奪うも、結果は大差判定負けであった


これ、試合後わりとすぐに YouTube にあがっていた地元大阪のテレビ局制作のミニドキュメンタリー動画なんだけども…



「泣けます」


それも、かなり


「泣けます」


生活が厳しかった幼少期…


苦労して泣いていた母、そして、一緒に泣きながら「世界チャンピオン」になることを誓った少年・石田匠…


そして、2度目の世界挑戦のチャンスを逃した、32才の「今の気持ち」…



石田選手は初回に左ジャブをカウンターしていきなりダウンを奪うも、「日本最高傑作」モンスターの弟 井上拓真選手の圧倒的なる技術と引き出しの多さ、さらに、前戦のKO初防衛成功による「覚醒」の前にズルズル…と引き離され、ダメージを与え続けられた


石田選手の「最大の武器」は鋭く最短を貫く左リードジャブであり、また、これが「絶対的生命線」でもあった


多くの対戦相手がこの「切り札」の前に手を焼き、屈した


が、初の世界挑戦時(カリド・ヤファイ)と元3階級制覇チャンピオン(田中恒成)には結果的には通じなかった


※田中恒成戦は今なお超接戦であったと語り継がれてもいる


この「一点豪華主義的」なる「左リードジャブ」で戦いをコントロール出来ない場合、石田選手は劣勢を余儀なくされることはなんとなく想像していた


初回ダウンから回復した拓真選手のジャブもまた鋭利だ


その、石田選手にとっての「奥義」たる「左ジャブ」の刺し合いは互角から劣勢…へと陥る


非情にも「優位」な時間帯はついぞ訪れなかった


さらに、拓真選手の武器であるコンビネーションは多彩にして、パワフルであり、全く止まる気配はない




石田選手の顔面は腫れあがり、鼻から鮮血が溢れ落ちる…


ガツガツガツ…っ‼︎


拓真選手の左アッパーカットが3発、4発…と無慈悲に連打され、石田選手の顎が跳ね上がる


が、石田選手は距離をとらない


石田選手は「伝家の宝刀」たる「左リードジャブ」が優位に機能せずとも、ひたすら愚直に打って出る


抜群のタイミングでカウンターを浴びせられ、その技巧と左ジャブが封じられ、あらゆる場面でことごとく上を行かれても


愚直なまでに打って出る


「なにがなんでも、石に齧りついてでも、絶対に勝つ‼︎」


そうだ


本来、石田選手は「アウトボクサー型」なのだ


フットワークを駆使、距離を支配し、相手を見極め、ジャブでコントロール、そして、機を見てカウンターをキレイに打ち込む…


が、「そんな受けの強すぎる戦いでは世界チャンピオンにはなれない」と腹を括っていた…と僕には見えた


「なにわのプリンス」と評されたニックネームは本来のスタイリッシュなるボクシングスタイルにも起因していたはず


が、拓真選手に挑みかかった石田選手は


「不恰好」で「ガツガツ」した「死に物狂い」なファイター型と化していた


それは、いつかの「母親との約束」を果たすため、「自らの全存在を賭した男」の戦いであった


まさに


「石田匠という生きざま」


僕には


そんなふうに見えた


そして


昨年末、不幸にもリング禍で亡くなられた穴口一輝さんともたびたびスパーリングする間柄だったという


「もう戦えなくなってしまった、穴口くんの分まで戦う」


とも語っている映像にも僕は触れたかな


『想い』


が、溢れる





が、チャンピオンの壁は無慈悲なまでに厚かった…


打てども打てども、まるで突き崩せなかった


「圧倒的なる大差判定負け」


という残酷なる現実を、石田選手は突きつけられてしまう


「負けた、完敗だ…」


試合翌日の朝、ベッドで呆然とする石田選手にカメラが向けられた時、ついに、その腫れた瞼から涙が溢れた


「悔しい…」


このドキュメンタリー動画では、ハッキリと「再起宣言」はなかった、と思う


けど


この新聞記事にはこうある


「まだ燃え尽きていない」


そうか、そうなんだな


ならば、「なにわのプリンス」の 生きざま を、見届けようぞ


そうだ


僕は石田匠選手が時の世界チャンピオン候補 日本スーパーフライ級チャンピオンだった戸部洋平さんを後楽園ホールで破った一戦をバルコニー席から生観戦していたんだ


僕は戸部さんが勝つところを観に行ったのだ


が、大いに期待を背負っていたアマチュアエリートを、石田選手は「奥義左ジャブ」で封殺してしまったのだ


あぁ


あの夜は本当に驚いたよなぁ


懐かしいなぁ


そうか


あのジャイアントキリングは2014年…とあるな


そうかそうか




あの衝撃的なる「初対面」から、かれこれ、もう10年も経つのか


まだ「終われない」のだな


なんだよ


我々は「旧友」みたいなもんじゃないか


「なにわのプリンス」石田匠の生きざま、見届けようぞ‼︎


頑張れ‼︎


あ、次は左アッパー対策しっかり頼みます‼︎


^_^


御愛読感謝