前ウルグアイ大統領 ホセ・ムヒカ氏の言葉 | Kenaz光(ひかる)の占いブログ

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先日、「世界でいちばん貧しい大統領」と呼ばれた前ウルグアイ大統領 ホセ・ムヒカ氏(ホセ・アルベルト・ムヒカ・コルダノ氏/Jose Alberto Mujica Cordano)が初来日され、たくさんの名言を残されていきました。



メディアなどのニュースやネットなどでご覧になられた方も多いかと思いますが、


知らない方もいてるかと思い一部を紹介したいと思います。





※カテゴリー「言の葉(コトノハ)」では読者の方がいろんな感情を感じ、味わったり、また、思い考えることによって よりよい人生を創造するためのヒントや気づきに繋がる文章を転載しています。







「世界一貧しい大統領」と世界中から言われてきましたが、率直にどう思われていましたか?(ディレクター)



「私はみんな豊かさというものを勘違いしていると思うんだよ。
大統領は“王家のような生活”、“皇帝のような生活”をしなければいけないと思い込んでいるようでね 。
私はそうは思わないんだ。大統領というのは多数派の人が選ぶのだから、多数の人と同じ生活をしなければいけないんだ。
国民の生活レベルが上がれば自分もちょっと上げる。少数派じゃいけないんだ」





今の日本についてどうお考えでしょうか?(ディレクター)



「産業社会に振り回されていると思うよ。
すごい進歩を遂げた国だとは思う。
だけど本当に日本人が幸せなのかは疑問なんだ。
西洋の悪いところをマネして、日本の性質を忘れてしまったんだと思う。
日本文化の根源をね。


幸せとは物を買うことと勘違いしているからだよ。
幸せは人間のように命あるものからしかもらえないんだ。
物は幸せにしてくれない。幸せにしてくれるのは生き物なんだ」




モノは人を幸せにはしてくれない。だからこそ、自分はこんな暮らしをしていると語ったムヒカ氏。



「私はシンプルなんだよ。無駄遣いしたりいろんな物を買い込むのが好きじゃないんだ。
その方が時間が残ると思うから。
もっと自由だからだよ。なぜ、自由か?
あまり消費しないことで大量に購入した物の支払いに追われ、必至に仕事をする必要がないからさ。
根本的な問題は君が何かを買うとき、お金で買っているわけではないということさ。
そのお金を得るために使った『時間』で買っているんだよ。
請求書やクレジットカードローンなどを支払うために働く必要があるのなら、それは自由ではないんだ」




まず「幸せですか」と問いかけた。


・幸せとは、勝つことでも豊かになることでもありません。
『富が幸せを与える』と思わないでください。
豊かになると、それを失うことへの恐怖が生まれます。
幸せが感じられなくなり、もっと豊かになろうとする。
それが中流階級の苦悩なのです。
幸せとは、生きていることに満足することです。
太陽が昇ることに感謝することです。
人生を愛し、人を憎まないことです。
人と話したり、愛する人たちと共に生きる時間、
それこそが大切なのではないでしょうか。



・消費主義社会は幸せではない。
多くのお金を稼ぐために人生を消費するから。
人生をお金のために使うのはもったいない。
人生は幸せになるためにある。



・そもそも経済はなぜ存在するのだろう。
100年前、水に経済は存在しなかった。
なぜなら、水は豊富にあったからです。
しかし、いまは水に経済が存在しています。
なぜなら、水が不足し始めたからです。
経済は、不足しているものを、
いかに分配するのかということ。



・今の日本では高齢化が進んでいます。
消費社会のために、家族は高齢者を支えられなくなっています。
国はこういう高齢者をサポートすべきです。
そのために税金を使うべきです。
それは社会全体で決めることです。
だから政治が必要なのです。



・不満があれば行動を起こしてください。
自分とその後の世代のために。



・政治の病気はお金に執着することです。
問題はお金が好きな人が政治家になろうとすること。
それは非常に危険です。汚職の原因です。
それによって国民は政治を信じなくなります。
「結局、誰も同じだ」と思うようになります。
しかし、それは試合を捨ててしまうことになり、
その絶望感が、さらに社会を悪くするのです。
人間はゆっくりでもよくなることができるのです。
だからみなさん、失望しないでください。
若者は世の中を新しくする希望そのものなのです。


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※ 2012年の国連環境会議での演説より




我々は、発展するためにこの地球上にやってきたのではありません。



幸せになるためにやってきたのです。



人生は短く、あっという間です。
しかし、その人生こそが何より価値あるものなのです。



余計なものを買うために、もっともっとと働いて人生をすり減らしているのは、消費が「社会のモーター」となっているからです。



なぜなら消費が止まれば経済がマヒしてしまい、経済がマヒすれば不況というお化けが我々の前に姿を現します。
しかし今この行き過ぎた消費主義こそが、地球を傷つけ、さらなる消費を促しています。
商品の寿命を縮め、できるだけ多く売ろうとする。



今の社会は1000時間もつような電球はつくってはいけないのです。
本当は10万時間、20万時間ももつ電球はあるのに、そんなものはつくらない。



なぜなら我々はもっと働き、もっと売るために、「使い捨て文明」を支える悪循環の中にいるからです。



これは政治問題です。



我々は今までと違う文化のために闘い始めなければならない。
石器時代に戻ろうとは言っていません。



このままずるずると消費主義に支配されるわけにはいかない。
私たちが消費主義をコントロールしなければならないと言っているのです。



ですから私は、これが政治問題だと言いました。
とても謙虚な思いからです。



かつての賢人たち。エピクロスやセネカ、そしてアイマラ人たちは次のように言っています。



「貧しい人とは少ししかものを持っていない人ではなく、もっともっとといくらあっても満足しない人のことだ」と。



大切なのは、『考え方』です。



だからこそ、皆さんと共にこの会議に参加し、国家指導者として、皆さんと共に努力したいのです。



私の発言は皆さんを怒らせるかもしれない。
しかし気づかなくてはいけません。



「水問題」や「環境の危機」がことの本質ではないということです。
見直すべきは我々が築いてきた文明の在り方であり、我々の生き方です。



なぜそう思うのか?



私は環境に恵まれた小さな国の代表です。



人口は300万人ほど、いやぁ、もうちょっと320万人ほどしかいません。
けれど世界で最もおいしい牛が1300万頭、また素晴らしい羊が800万から1000万頭。食べ物、乳製品、そして肉の輸出国です。
国土の90%が有効に使えるほど豊かな国なのです。



だからかつて私の仲間たちは8時間労働のために闘い、ついには6時間労働を勝ち取った人もいます。
しかしそうなったら今度は仕事を2つ持つようになりました。



なぜか?たくさんの支払いがあるからです。



バイクやマイカーのローンを次から次へと支払っているうちに、私のようなリウマチ持ちの老人になって人生が終わってしまう。



そして自分に問いかけるのです。これが私の一生だったのかと。



私が言っているのは基本的なことです。



発展は幸せの邪魔をしてはならない。



発展は「人類の幸せ」「愛」「子育て」「友達を持つこと」、そして「必要最低限のもので満足する」ためにあるべきものなんです。



なぜなら、それらこそが一番大事な宝物なのだから。



環境のために闘うのなら、一番大切なのは、人類の幸せであることを忘れてはなりません。



ありがとう。