北欧新婚旅行記62:セーデルマルムの静かな出会い

 

ストックホルムのセーデルマルム島のおしゃれなカフェ「Johan & Nyström(ヨハン&ニューストロム)」にて僕はとても印象的な出会いがあった。

 

その時のお店はとても混んでいて、僕はテラス席に座っていた。

 

突然、細身の男性が相席いいかと言ってきた。

白髪で短髪、歳は40後半から50代ぐらいで、痩せていて、よれたTシャツと色の薄いGパンという姿だったがなんだか品があった。

もちろんと答えると、僕の斜め前に座り、カフェラテを一口飲んだかと思うと、おもむろに鞄からパンを取り出して食べ始めた。パンにチーズを1枚だけ挟んだものを家から持参してきていたようだ。

持ち込みがOKなのか本当はダメなのかはさてき、その自然な振る舞いは、いい悪いを超越しているように見え、この人ただ者ではない。と直感が告げていた。

 

彼はノートに文章を書き始めた。繊細で整った文字だった。

僕はぼーっとコーヒーを飲み、彼はノートに文章を書いていた。とても静かな時間だった。

彼は細くて背も鼻も高かった。15年後のジョコビッチみたいだなと思った。

 

10分ぐらい経った時に彼のペンが止まったので「あなたは小説家ですか?」と聞いてみた。

彼は少し笑いながらゆっくりと、「違うよ。自分の中の言葉を自分のために書いているのさ。日記みたいなものかな」と言うので、小説家みたいだなと思った。

お前も書くのか?と聞かれたので、俺はもっぱらこれ(コーヒー)とこれ(カメラ)さ、とウインクした。彼は静かにOKと言った。

 

彼はセーデルマルムの全てを知っているような気がする。

直感的にそう思ったので「この辺でおすすめのカフェを知ってるかい?」と聞くと、数秒考えて「ここが一番美味いよ」と言った。

 

もしかするとJohan さんかNyströmさんの可能性あるな、、と思ったが、「旅行できていて色々行ってみたいのさ」というと、おもむろに僕のスマホでGoogleマップを出せといい、スマホを奪うとここは景色がいい、ここもよく行くなどといいながら10軒ぐらい矢継ぎ早におすすめカフェにお気に入りの印をつけて行った。

やばい、止まらない、どうしようと不安になりつつ、この辺に住んでるとかと聞くと、セーデルマルムからは出ない。というので、もしかすると、セーデルマルムカフェ協会の方かもしれないな(そんなのあるか知らないけど)とも思った。

 

おすすめのカフェを教えてもらった後、店を出発することにした。

俺の名前はサチオ。名前はなんていうの?と聞くと、ロッシュと答えた。

「ありがとうロッシュ、東京に来て困ったら俺を頼ってくれ」と言うと、彼は「頼むよ」と言って、連絡先は交換せずに別れた。別れ際に1枚だけ撮って。

 

 

セーデルマルムの静かなカフェ賢人ロッシュとの大切な出会いだった。

 

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SACHIOPIA COFFEE

毎週月曜火曜8:00-21:00

東京都武蔵野市吉祥寺南町1-17-10 F&Wビル1階2号室

 

http://sachiopia.base.ec

 

 

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