2本目(1月14日観賞)

マイウェイ 12000キロの真実


日本史が好きだと豪語しているくせに、大正・昭和は苦手。なぜか。「戦争の時代」だから。今までそう思って眼を背けてきたが、それでいいのだろうかと。


昨年秋~冬、「1911」「聨合艦隊司令長官 山本五十六」と、戦争絡みの作品を立て続けに見た。今まで何も知らなかった…「戦争反対」を唱えていても、それは中身のないお題目に過ぎなかったと痛感。勉強しないと。ガーン


そしてこの作品。偶然見つかった1枚の写真。ノルマンディで投降するアジア人のドイツ兵。これは誰なのか。どういう経緯でドイツ兵として闘っていたのか。綿密な調査とイマジネイションを広げて肉付けされたストーリーを構築して映像化したのが、「シュリ」のカン・ジェギュ監督。チャン・ドンゴンオダギリ・ジョーといった日韓の若手実力派が時代に翻弄され、日本・ソ連・ドイツと3つの国の軍服を着て闘った二人の青年を熱演している。


物語は「反日映画ではないか」と思えるほど、嫌な日本人とかわいそうな朝鮮人という構図をベースに進む。しょぼん日本人として眼を背けたくなるような現実であるが、ここで眼をそらしていては、この作品の本質はつかめない。


むき出しの魂でぶつかりあい、傷つけあいながら、国境というボーダーのない、人と人との絆を結んでいくプロセス。消すことのできない悲しい歴史を持った両国民であっても、心から交わることは不可能ではない。そういう希望のメッセージなのではないかと。

観たい映画を観て、読みたい本を読んで、聴きたい音楽を聴く!-マイウェイ


モノトーン調の戦場映像爆弾は臨場感に溢れ、衝撃的ともいえる。たしか同監督の「ブラザー・フット」でもそのような評価があったような。俳優陣も韓国人キャストを中心に芸達者ぞろい。その中にあって、徹底して嫌な日本人を演じきった山本太郎には絶賛の拍手グッド!。韓国人に嫌われるのではないか、と心配になるほど、鬼気迫るものがあった。


「聨合艦隊司令長官 山本五十六」のサブタイトルに「太平洋戦争70年目の真実」というサブタイルがついていた。この作品にも「12000キロの真実」。最近「真実」が流行? ただし、ドキュメンタリーでない限り、映画という作品はあくまでフィクションである。そこは承知しておいて観ていただきたい。


やけに混んでるなと思ったら、公開初日の上に、TOHOシネマズのサービスデーだった。


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hiroでした。