NETFLIX
ネトフリでもいつもの福田劇場
赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。
「赤ずきん」と呼ばれる少女(橋本環奈)は旅の途中で魔女バーバラ(キムラ緑子)に遭遇し、誤って靴を川に流されてしまう。川を下った赤ずきんは、靴を拾った見すぼらしい姿をしたシンデレラ(新木優子)に出会い、持ち前の観察力でシンデレラが継母や義姉にいじめられていることに気づく。今夜開かれるお城の晩餐会に出たいというシンデレラの願いをバーバラの魔法で叶えようとする。
福田雄一コメディがNETFLIXに登場。原作は青柳碧人の連作小説。誰もが知る「赤ずきん」が探偵となりファンタジーの国で起こる難事件を解決する、という趣向。本作はシンデレラの世界が舞台。偶然見つけた死体の謎を解き明かす。
原作は知らなかったので予備知識ゼロ。「銀魂」はじめ福田作品の出演が多い橋本が主演、こちらも福田組常連の佐藤二朗、ムロツヨシもいるのだから、観ない手はない。御伽話版「勇者ヨシヒコ」みたいな福田劇場の幕が上る。
御伽話をベースにしたパロディかと思いきや、そこは原作ありきで、しっかりしたミステリー。謎解きも複雑すぎないちょうどいい匙加減。「赤ずきん先生」が謎を解く。「勘がいい」という推理は観察眼が土台のホームズスタイル。
そして物語は意外な真相へ。謎解きが「複雑すぎない」からこそ陥る思い込みの盲点。「そういうのあり?」と驚かされたのが、ちょっとだけ悔しかったり(笑)。あんまり書くのはミステリー禁忌。驚いてくれなくなるしね。
赤ずきんを演じるのは美しすぎるコメディエンヌ橋本。「銀魂」で覚醒したコメディの才はもはや完成形。テレビ含め出ずっぱりなのが少々気がかり。休み休みでね。シンデレラ役に新木。初本格コメディでギャップオチではあるが、まずまず及第点。
プリンスに岩田剛典。「新解釈三國志」「ウェディング・ハイ」とコメディ道爆進中。新木とは「バスカヴィル家の犬」に続く共演。桐谷美玲、山本美月と綺麗どころ、真矢みき、キムラの悪女どころも配備。長谷川朝晴が絶妙なスパイス。
言うてもう、福田コメディ。スクリーンでも配信でも何ひとつ変わらない。橋本を座長に佐藤ががっつりサポート。はい、いつもの福田コメディの出来上がり。クイズ研究会出身の小説家青柳碧人の原作の風味が生きてるのか心配(笑)
赤ずきんシリーズはまだまだあるらしい。映像作品の続編もあるのかな。あるのなら橋本のキャラは最適、毎回のゲストも楽しみという状況に。これはアリだよね。
DATA
監督・脚本:福田雄一/脚本:鎌田哲生/原作:青柳碧人
出演:橋本環奈/新木優子/岩田剛典/夏菜/若月佑美/長谷川朝晴/加治将樹/ムロツヨシ/桐谷美玲/山本美月/真矢みき/キムラ緑子/佐藤二朗
hiroでした。
*画像は映画.comより引用。