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あのシーンこのシーンが記憶に残る

ミッション:インポッシブル


CIAの極秘機関IMFのフェルプス(ジョン・ヴォイト)は妻のクレア(エマニュエル・ベアール)、イーサン(トム・クルーズ)らのチームで、プラハのアメリカ大使館からのスパイリスト奪取を阻止する指令を受けるが失敗。イーサンを除く全員が死亡してしまう。ところがこのミッションはIMF内の内通者を炙り出すための罠だった。一人生き残ったイーサンは裏切り者としてIMFから終われる身となる。



1996年だから27年前の公開。もちろん再見。トムが本格的に映画製作に関わった最初の作品だとは知らなかった。スタイリッシュサスペンスの旗手ブライアン・デ・パルマが監督。今も色褪せないセンスあふれる映像はデ・パルマらしさだ。


印象的なのがCIAに潜入しての宙吊りミッション。諜報界のトップから盗み出すというインポッシブルもさることながら、この映像が目に焼き付くのだから、デ・パルマ起用は成功。終盤のTGVの車上バトルもあり、画を印象に残すスパイアクションだ。


元ネタは1966年に始まったテレビドラマ「スパイ大作戦」。30年後の劇場版だが、コンテンツが古くてもストーリーは古さを感じない。それどころか、世界を股にかける諜報戦のスケールまで実感。こうして大人気シリーズは始まった。



お馴染みのテーマ曲。ドラマを見たことなくても聞いたことくらいはある。ここぞという時にこのメロディ。ダニー・エルフマンのアレンジによって蘇ったこの曲も必要不可欠なピースである。オープニングもドラマ版の再現なのだとか。


イーサン・ハントを27年演じるトム。ショートヘアで若い。眉を寄せた顰めっ面はこの頃完成。次回作が有終との噂。ずっとやってくれると勝手に思ってたけど、そうもいかない。永遠の相棒ルーサー=ヴィング・レイムスもこの一作目から。


ヴォイトにヴァネッサ・レッドグレイヴら重鎮が話を締める。ジャン・レノが後半からの登場なのに存在感強し。ファンタジーラブロマンス「天使とデート」を観て惚れたエマニュエル・ベアールはこの頃がピーク。本作でも無敵で優勝。



話の中身がちょいと複雑なのはシリーズの特徴。サスペンス慣れしてるデ・パルマ監督なので、わかりやすくはなってるが、未見の方はまずは一回身を委ねて最後まで。二周目以降で吹き替えとかで確認しながら観るのがお勧め。


「スパイ」というアンダーグラウンドな存在。ボンド以降世界の危機を救うイメージが焼きついた。その方法はさらっとスマート(ダニエル・クレイグを除く)。ところが本作は本格アクション。ボンドとは真逆なスパイ像を生み出した存在感が光る。



 DATA

監督:ブライアン・デ・パルマ/脚本:デヴィッド・コープ/ロバート・タウン/製作:トム・クルーズ/ポーラ・ワグナー/音楽:ダニー・エルフマン

出演:トム・クルーズ/ジョン・ヴォイト/エマニュエル・ベアール/ジャン・レノ/クリスティン・スコット・トーマス/ヘンリー・ツェニー/ヴィング・レイムス/ヴァネッサ・レッドグレイヴ



hiroでした。



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