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「かわいい」系とは一味違う

(C)2022 Disney/Pixar. All Rights Reserved

私ときどきレッサーパンダ


トロントにある中国系寺院の子メイ(ロザリー・チアン/佐竹桃華)は5人組ボーイズグループのファンで、ミリアム(エイバ・モース/関根有咲)たち3人のクラスメイトと地元で行われるライブ話に盛り上がっている。年頃のメイはコンビニでバイトするデヴォン(アディー・チャンドラー/花江夏樹)にときめきを覚えるが、母(サンドラ・オー/木村佳乃)に知られて邪魔され、クラスメイトにもバレてしまう。ストレスが溜まったある日の朝、目覚めると真っ赤なレッサーパンダの姿になっていた。


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動画サイトなどで「かわいい」と人気のレッサーパンダ。もともと「パンダ」と呼ばれていたのが、ジャイアントパンダ人気に押され「レッサー」がついたんですってね。見かけによらず獰猛らしいです。そんなレッサーパンダに変身するという、ね。


↑レッサーパンダ(2023年、横浜動物園ズーラシアにて)


いわゆる「かわいい」コンテンツ…と思いきや、そこはさすがのピクサー。子どもから大人への過渡期であるヤングアダルト、つまり「思春期」。不安定な過程を経ての成長はピクサーの変わらぬテーマ。本作もそれ。あ、初見です。


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主人公は13歳。初恋はするし、愛情だと思っていた母の介入が疎ましくもなる。今まで感じたことがない感情の連続。大人へのステップアップ。「トイストーリー」や「インサイドヘッド」などピクサーが描き続けてきたアレだよね。


心の不安定さの発露がレッサーパンダへの変身。その解決策のひとつとして提示されるのが「ありのままの自分を受け入れる」こと。自分を偽るのをやめたメイは、母や家族、友達との関係を見直し、新しい関係を築きはじめる。


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オリジナルの英語キャストは不勉強ゆえ知らない方ばかり。母役オーは「ラーヤと龍の王国」で主人公のライバルの母をやってた方なのね。ボーイズグループの中のフィニアス・オコネルはソングライターでビリー・アイリッシュのお兄さん。


例によって日本語で視聴。佐竹は舞台「ハリー・ポッターと呪いの子」に出ていたらしい。母役木村は「ジャングルクルーズ」でも声当て。ボーイズグループの5人はDa-iceのメンバーが担当。人気声優花江夏樹は初恋の相手で参加。


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ピクサーならきっと何か仕掛けてる。それが定着しちゃってハードルはどんどん上昇。ちゃんと応えてくるのがピクサーなんですよね。「言うても普通レッサーパンダに変身しないし」…いや、心の中のレッサーパンダはきっと誰にでもいる。



 DATA

監督・脚本:ドミー・シー/音楽:ルドウィグ・ゴランソン

出演:ロザリー・チアン/サンドラ・オー/エイバ・モース/ヘイン・パーク/マイトレイ・ラマクリシュナン/オリオン・リー/ワイ・チン・ホー/ジョーダン・フィッシャー/フィニアス・オコネル/アディー・チャンドラー(日本語版)佐竹桃華/木村佳乃/関根有咲/れいみ/田村睦心/安元博貴/定岡小百合/大野雄大/花村想太/花江夏樹



hiroでした。



トイストーリー←ピクサー第一弾作品


インサイドヘッド←の外で行われてることですね


ジャングルクルーズ←でも木村佳乃の声