最初のギターを買う時の心得的な特集記事が昨日の朝刊にあった。
「1番大事なのは気に入った形・デザインそして色で選ぶ事である。」
記事にあったこの文章に思わず「そう、その通り!」と大きな声が出た。
DJになる前はギターのデザインをしそれを輸出していた。
ラジオで話した事もある僕の過去の職業。
世界市場への後発ギターメーカーとしての戦略は「いかにユニークであるか!」
ギターの老舗大国アメリカのマーチン、ギブソン等に価格競争だけで挑む日本の既存コピーギターメーカーと差別化を図る為、僕が徹頭徹尾こだわったのは「デザイン」であった。
そしてそれが間違っていなかった証左に遅ればせの参戦にもかかわらず、日本のギター輸出産業の中でもトップの実績を打ち立てた。
そんな僕からのワンポイントアドバイス。
「安物買いの銭失い」にならぬ様、最初のギターと言えど定価3万円を目処に。
記事には3万から5万円とあったが、ま、3万で必要にして十分なスペックは備えていると思う。
例えば1万円台の安いギターはピッチが狂っていたり、フレット音痴だったり、弦高が高すぎたりネックが太すぎたりで初心者はその弾きづらさから3日坊主になる確率が非常に高い。
君子は危うきに近づかないでおきたい。
1978年からデザインを始め生産された僕の「子供」でもあるギターたち。
40年以上も前のそのユニークなギターを今も大切に弾き続けてくれる愛好家が世界に居る。
2019年秋には彼らに逢いにコペンハーゲンに飛んだ。
そして僕の「子供たち」と再会した模様は以前のSNSでも紹介したが改めて2本紹介しておこう。(2019年秋撮影)
The‘80 のダブルネック
ダブルネックはどのメーカーでも見られるが、楕円のサウンドホールと木目が美しいオバンコールの表板が僕独自のデザインで他のメーカーでは全く無かった意匠。
The’81のエレアコ。
お尻のくぼみのデザインが唯一無二のオリジナルデザイン。
デザインしたギターは他にも多数。
この記事が蘇らせてくれた若かりし頃のもうひとつの「自分史」。
改めて「めっちゃおもろい人生」を歩んだことを再認識した日だった。