飛田新地。

数ある大阪ディープスポットのひとつ。

 

その一角に立つ西成永信防災会館。

昨夜ここでカンザスシティバンドのライブがあった。

 

ジャズ、ジャンプ、ジャイヴ、ブギウギ、ロックンロール、そして和モノ歌謡まで呑み込んだ昭和テイストのバンドで、リーダーはトランペットボーカルの下田卓先輩。

 

僕よりひとまわり下だが出会った当時に周りから先輩と呼ばれていたので僕も彼をセンパイと呼ぶ。

 

会場のオーディエンスは50人ばかり。

詰めかけているのはほぼ全員常連のファンたち。

 

ただその「常連」の熱気を差っ引いても余りあるぐらいみんな底抜けに明るい笑顔で動き踊りながら音楽を楽しんでいる。

 

僕も自然にカラダがリズムに合わせ動き出した。

数知れずライブを体験してきたがここまで演者と客席が一体化するライブは初めての体験だったと言ってもいいだろう。

 

ぜひライブを体験してもらいたいバンドである。

 

今回投げ銭ライブという形式だったが2部構成である確率が高いので、投げ銭はそのトータルを前半と後半の2回に分ける心づもりで行く事をお薦めしておく。

 

カラダが自然と動く曲が多い中、特に東日本大震災直後に復興をテーマにした「新しい町」は秀逸。

 

希望ばかりではない人生。

絶望の時に復活のパワーを注入してくれるこの名曲はぜひ味わってもらいたい。

 

https://youtu.be/FYd6iLlBVZs?si=TcyJbVALOid5kgN4

 

そして一度マジでカンザスシティバンドのライブを体験して欲しい。

気持ちが軽くなり最高の笑顔で帰り道につく事になるのを保証する。

 

飛田新地。

料亭とは名ばかりの料亭がひしめくこのエリア。

余談だが大学生時代、飛田でも老舗料亭の子女の家庭教師をしたことがある。

家庭教師としては破格の月謝を貰えたので務めさせてもらったのも懐かしい思い出。

 

ライブを終えた帰路、外れに立つ時計塔を眺めているとそんな青春時代もツンと蘇ってきた。