228日の千穐楽を無事に終え、ミュージカル

『僕とナターシャと白いロバ』はお陰様で無事に幕を下ろす事ができました。

 先ずはこの状況下の中、様々な思いを抱きながら足を運んで下さった皆様、貴重なお時間をこのナナヒンのために使って下さった事も含め、本当に心から感謝致します。ありがとうございます!





 23日初日は124年ぶりの立春と重なるなど、心はあったかな忘れられないスタートとなり28日まで30回を完走する事ができました。

これも、プロデューサーの後藤さん陣頭指揮のもと制作スタッフの皆さんによる徹底したコロナ対策のお陰だと思っております。

 また今回はswingとして木暮真一郎君が稽古からずっと一緒で、ペクソクとマルチマンの両方を覚えてくれ、心強いサポートをしてくれていた事も大きな成功の鍵となりました。本当に感謝で一杯です。



 この作品に取り組むにあたり、実在した人物であることから僕は先ず、ペクソクとジャヤの人生における歴史的背景を知ることから始めました。

そこにはどうしても戦前の日本(大日帝)が関係していました。

ここを知ることで、日本人として初めてこの作品と向き合えると思ったからです。

国と国との争いが無ければ彼らの人生はどうなっていたのか、、、近くて遠い国と囁かれるような状況も含めて考え続ける日々で、演じる上で忘れちゃいけない事だと自覚し作品に敬意を持って挑みました。


 昨年12月から始まった稽古は演出家の荻田先生のもと穏やかに和やかに直向きに、進んでゆきました。中でも楽曲に関しては僕の中では難解で、音が取りづらく苦労しました(汗)ひたすらペクソクの詩を朗読し、歌詞を歌として唄わないなどなど(もう文章がめちゃくちゃ、ニュアンスだけ理解を汗)

クラシック、ジャズ、シャンソン、幅広いジャンルの要素を熟知している福井小百合さん(音楽監督&歌唱指導)のご指導は目から鱗の境地でしたね。

 歌う事が楽しくてこの世界に入ったと言っても過言では無い自分が、ぶっちゃけ歌う事が苦しかったり楽しくなれなかったり、そんな経験と初めてでした。その分、真摯に向き合えたし今後の歌にプラスになることしかなかったと思います。壮絶な分、発見も多かったな。


  ペクソクとして初日を迎え、そこから見えてきたものが沢山あったと思います。

ジャヤのお2人(AKANE LIVさん・月影瞳さん)マルチマンの伊藤裕一君とも話しあい、芝居における間の詰め方も日々変わっていきますし、ピアノの安齋麗奈さんとは毎日テンポ感や音の確認をして、成長していったこたは間違いないです。

ジャヤが生きてきた人生なのだから、そこに答えがあるのではと彼女の気持ちに寄り添って台本を読み直したことも懐かしい。



(白いご飯とカレイとカモ    撮影トンミさん)





この作品をカンパニーの皆さんと共に紡いでいけば行くほど、1人でも多くの方々にお届けしたいと思いが増すばかりで、愛すべきナナヒンの世界にどっぷりと浸かったこの日々は本当に幸せでした。



そんな『僕とナターシャと白いロバ』アーカイブ配信のお申し込みは今日の23:59まで!

まだ余韻にりたれますぞ❄️

こちらhttps://g-atlas.jp/shop/



 千穐楽を迎えた日の光景、そこでふと込み上げてきた事があります。


『色んな奇跡が繋がったこの舞台。でもその奇跡は私たちとお客様の努力の積み重ねで勝ち取ったんだ。』


 忘れもしない昨年7月、緊急事態宣言が解除され初めての幕開けとなった『BLUE RAIN』の千穐楽後に演出家の荻田さんが言ってくださった言葉です。


(私たち=作品を届ける側)と(お客様)のご理解とご協力。"共創と言う気持ち。この関係性が天秤が吊り合うように保たれた中だとコロナ禍でも劇場やLIVEハウスにおけるエンターテイメントは生き続けるんだという事を痛感しました。また謙虚に受け止めて進んで行きたいです。


最後に、韓国オリジナルカンパニーの皆さま

ジャヤとペクソクが育んだ愛の証、美しいナナヒンの世界は海を渡り日本の皆様にお届けする事ができました!心から感謝致します!!

文化、芸術には国境は無い、そう思えてなりません。


またいつかしんしんと雪が降る

この季節にお会いしましょう!!


『やぁ君 今帰ったよ』って突然ふわっと現れることを信じて。










本当にありがとうございました❄️


                 東山光明