時代と家族と、生きていく人達へ。 | Omotyaな日々

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気ままな日常と物語を綴っています。

鄭義信原作・脚本・監督の「焼肉ドラゴン」を観に行きました。





観に行って良かった!

観終わった後、ほんとに心からそう思った。

横に友達がいても、他の方が近くに座っていようとも。

大号泣の大笑いでした!!!



ちょっと今でも思い出したら泣きそうなんだけど(苦笑)

これは感想を書こう!って、つよくつよく思った映画です。





少しネタバレな箇所もあると思うので、これから観ようと思っている方はご注意ください。




では、まずはあらすじから。



〜1970(昭和45)年の日本は、高度経済成長と大阪万博で大いに賑わっていた。
そんな時代の、関西の地方都市の片隅で、笑って、泣いて、たくましく生きていたひとつの家族。

大切な故郷と、左腕を戦争で失った龍吉は、妻の英順と共に焼肉店を営み、長女・静花、次女・梨花、三女・美花、息子の時生と暮らしていた。
梨花は静花の幼馴染・哲男と結婚したが口喧嘩三昧、美花は歌手を目指しながらも妻のいる男と恋に落ち、店の常連客はツケばかり。

それでも、焼肉店に集う人達は、泣いても、腹が立っても、必ず笑い合っていた。

今日がどんな日であろうとも、明日は必ず良い日になる。
龍吉の口癖だ。

でも、涙は波紋となり、時代は荒波となり、それはいつしか……

待ってはくれない時の中、明日良い日になると信じ、その日を、共に生きていく人達と、本気でぶつかりあった小さな焼肉店の家族の物語〜





もう、アボジとオモニがほんとに良くて。


キム・サンホさん演じる龍吉が、ほんとみんなのオボジ。
寡黙だけど、家族思いなお父ちゃん!
故郷はもうない、日本で何が何でも生きていくしかない。
不器用で、ほんとに不器用な優しさで。

きっと、ほかに選択肢があれば……そう切なくなることも多くて。


我慢して我慢して。
最後のシーンで、それがドッと溢れてしまう……あの流れにもう私は大号泣でした。


前だけを見て、明日を信じて、生きていくことは、ポジティブなことばかりではなく、辛いことの方が多い。
何かをたくさん失った人ほど、辛いと思う。
それでも、アボジは、家族のために必死で、必死で働いたんだ。


妻に、娘達に、息子に。
明日、一緒に笑っていてほしい。


それが彼の求める幸せだと、すごく伝わってきました。



そんなアボジを支えて、子ども達を心から愛して、哲男と常連客達までも見守る力と心強いオモニに、イ・ジョンウンさん。


もう!!
オモニすごく好き!!!


こんなに母ちゃんらしい母ちゃんがいたかしら!!!!!


逞しくて、優しくて、寂しがりで。
オモニがいたから、アボジはがんばれたし、子ども達はいっぱいぶつかって泣いて笑ったし、哲男も正直でいられたんだろうし、常連客達も通い続けたんだろうと思うんだ。


だからさ。
なんでなん……? って。
もうあれだけは、アボジも、オモニでも、どうすることもできんかったん……って。


それが悲しくて悔しくて……


でも、最後に。
アボジが泣いたら、オモニは笑ったんだ。
天秤のように。
涙の多さをゼロにするように。
オモニの笑顔と言葉が、すごくすごく、花火のように綺麗だったなぁ。




静花役の真木よう子さんが、本当に綺麗で!!!!!
長女らしくって、儚くて。
我慢強さと頑固さはアボジそっくりで。
これは、男達も惚れますわ(笑)


梨花役の井上真央ちゃんが私は大好き☆
まずお顔が好きなのね(笑)
そして、色っぽいと思うのです。
真木さんとはまた違う色気というか。
感情豊かな梨花にほんとにピッタリでした!


美花役の桜庭ななみさんは、正直この映画でちゃんと知った。
CMではよく見ていたんだけど……
清純なイメージだったけど、結構激しいのね!
可愛い顔して、、、まさにそんな感じの女優さんでした!


こんなに美しく可愛く、個性的な姉妹に囲まれていた、我らが洋ちゃん(は?)演ずる哲男。
静花への想いを捨てきれないまま、梨花と結婚して。
もう本当にどうしようもない人で、大酒飲みで、荒くれ者で、変に一途で。

静花は、幼い頃に哲男と夜の飛行場に忍び込んだ際、足を折る大怪我し、後遺症が残ってしまったんです。
梨花は、哲男がそんな負い目をずっと感じつつも、姉への想いを捨て切れていないことも知っている……
でも、好きなんだなぁって。

結婚と恋は似ているようで、そうではないようで。


想われたい、から、必要とされたいと強く願い。


揺れ動く心の動きがセリフだったり、カメラアングルだったり、演出の仕方で描かれていて、3人の苦しさや歯痒さをリアルに感じられました。


哲男とハン・ドンギュさん演ずるい尹大樹との対決は逆にド派手な感じで(笑)
2人のシーンはほんと笑いました!



そして、単純に。
こんな風にひとりの人を取り合ってみたい。
2人から同時に熱い想いを頂いてみたいって憧れました(照)


哲男が静花に縋るシーンが、本当に色気があって!
きゃ〜っ……!!!ってドキドキしちゃいましたもん(照)


私も洋ちゃんにこんな風に抱き締められたぁい!!!!!!




私はこの映画の展開の仕方が好きでした。
舞台っぽい見せ方だなぁって思ってたら、舞台からだったんですね(苦笑)←すみません……完全に洋ちゃんホイホイされた人です。


でも、最後の最後。


私はオモニと一緒に、お店の中をゆっくり見渡しました。



家族が、哲男が、常連客が、役者さんが、スタッフさんが。



観客の私達が。



みんなが過ごして、一人ひとりの想いが詰まったこの「焼肉ドラゴン」



消えることのない記憶がここにある。





きっと、いや必ず。




みんなが、あなたが、自分と誰かの幸せを祈ってる。




そして、一緒に笑えるんだよ。
泣いて、もうこの世界が大嫌いになって。
誰かを殴りたくなっても。


ふと、肩の力を抜いた時。



みんな、必ず一緒に笑えると思うんだ。






長くなりました。
でも、書きたかった。



たぶん、書いた後も、「あっ、これも書いておけばよかった!」って思う(笑)
でも、ここまでにします。
今の(といっても、かなり時間がかかってますが/笑)想いだから。



またこの映画を観た時。
感じることがあると思う。
それは、その時のお楽しみにとっておこ。




ありがとう、焼肉ドラゴン。



ここまで読んでくれたあなたに、ありがとうぱ。









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