Vol.3
全てのハイヒールを履いた女子に捧ぐ♥︎
靴にまつわる靴フェチ映画BEST3!!!
【1位 靴に恋して】
ラモン・サラサール監督・脚本
~小さすぎたり、合わなかったり。
自分だけの靴(人生)を探して。
女性たちに捧げる人生讃歌~
まず、これは私が好きな群像劇ストーリー。
まぁ登場人物の多いことっ。ww
以前ご紹介した、『スパニッシュ・アパートメント』や『Paris』が好きな方は、絶対にお気に召すかと♥︎
(こちらも色々な登場人物が出てきて、それぞれの人生がリンクするところが面白いの!!)
登場人物の多さ。そして、その多種多様な人間の、様々な現状を見せつけられる
。
しかも、奇妙な偶然から、その登場人物たちが点と点として繋がっていく様子は、気持ちが良いほど。
これは、映画だから??
そうかも知れない。
だけども、どの人がどの人と繋がっているかは分からないのは、現実世界でも同じ。
この、人と人とが点と点とで繋がり線になっていくサマは、見ていて暖かい気持ちになる。
さて、肝心の女性たちは、様々なキャプション付きで登場する。
“スニーカーを履く女”、アニータ。
“盗んだ靴を履く女”、レイレ。
“小さなサイズの靴を履く女”、イサベル。
“扁平足の女”、アデラ。
“スリッパを履く女”、マリカルメン。
果たして、靴が象徴するものとは??
それは、女の人生そのもの。
ハイヒール。
どんなに見た目が良く、デザインがお気に入りでも、履きこなすのが難しいものもあれば、時には足に傷をつける、ハイヒール。
あるいは、
普段着代わりのクタクタに汚れた履き慣れたスニーカーを履いて出掛けた日に限って、憧れの人にばったり会った、なんてことは?
出来るなら、とっておきのセクシーな靴を履いて来れば良かった、と。
靴はいつでも私たち女自身と共に生きている。
それじゃあ、
結婚生活とセレブ生活と引き換えに、自分では何も人生のメダルや勲章が得られなくなってしまった死んだ夫婦生活を送るイサベルが、結婚してから始めた豪奢な靴のコレクションは、ストレスと抑圧された性欲の象徴?
夢を諦めた代わりに情熱を彼氏への依存という形に変えて、生活のためにGo Goダンサーとして踊るレイレがClubのお立ち台で履くピンヒールは、行き場を失った情熱の色、赤。フェイクな情熱は、ヒールが折れてレイレは倒れてしまうけれども。
やはりそれは、フェイクな情熱とムリしてつくりあげた非日常の象徴だった。
様々な女たちが履く、靴たち。
小さすぎたり、合わなかったり。
着飾るためのモノもあれば、
仕事や生活効率のために履く靴もあり。
多種多様な用途とデザインの靴も。
そんな様々な靴を履きこなす女のそれぞれの人生を追うこのストーリーは、概してハッピーエンドじゃないからこそ、ラストにはセンチメンタルな感動が押し寄せる。
あっさり家庭内暴力で死んでしまう女もいれば、
あと少しのところで、結ばれない中年の男女の恋もあり。
5年間付き合った彼氏がゲイになってしまったり、なかなか全員が平等に、単純に幸せにならないからこそ、それがまた良い。
裸足で生活するなんてことが不可能になってしまった私たち現代の女たちは、
それでも靴を履いて、生きていく。
たとえ、生きずらくても(=歩きずらくても)。
裸足で逃げ出せずに。
それでも人生は続いていく。
靴先はいつだって、愛を向いているから。
恋に落ちた相手と向かい合ってタンゴを踊るとき。
やっかみながら辛く当たりながらも、それでもやはり大切に育ててきた1人娘をハグするとき。
つま先はいつも、愛の対象へと向いている。
全てのハイヒールを履いた女子たち。
負けないで。
明日も踵を鳴らしながら生きていきましょう♥︎
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