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 男性ホルモンは「認知症」にもパワーを発揮 アルツハイマー病と糖尿病とテストステロンの関係 2016年1月8日

 女性ホルモンのエストロゲンと認知症の関係はさかんに言われていて、「プロのためのホルモン講座」でもじっくりお話ししています。

 この記事は、認知症の中でもアルツハイマー型認知症と糖尿病が関係があり、男性ホルモン テストステロンと糖尿病が関係があり、テストステロンと認知症も関係があるという内容なんです。

 ものすごく興味深いです。

 ゆっくり見ていきましょう。

 まずは認知症。


 ・認知症

 厚労省のみんなのメンタルヘルスのページを見ると、

 認知症の有病率は、65歳以上70歳未満で1.5%、85歳では27%。

 85歳には4人に1人が認知症になります。

 日本における65歳以上の認知症患者は2020年には300万人を超すと推定されているそうです。

 認知症は大きく分けて、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、その他のものと四つに分けられます。

 ヤンセンファーマ(製薬会社)の運営するメンタルナビのページを見ると、その割合は、アルツハイマー50%、脳血管性20%、レビー小体型20%、その他10%。

 さらに、厚労省の患者調査の精神科医療をまとめたPDF(P4、P6)を見ると、平成8年から平成20年までで、認知症の患者は3倍に増え、なかでも、アルツハイマー型が12倍に増えているんです。

 

                   厚労省のPDFからお借りしました。


 認知症の中でも突出してアルツハイマー型が増えているんですね。

 さて、このままでは、あなたも私もアルツハイマー。

 それは困ったと、たくさんの研究がされています。

 
 ・アルツハイマーの原因

 現在のところ、アルツハイマーの原因は脳にアミロイドβ(ベータ)などの異常たんぱくが増えた結果、脳の神経細胞が急速に壊れていくことによって引き起こされると考えられています。

 ホルモン講座で人体の最小単位細胞を製造工場に例えてお話しています。

 60兆個の細胞が日々、何かを作ったり分解したりしているわけなんです。

 その過程で当然不用物も出てくるわけで、元気のいい正常細胞は、この廃棄物処理もしっかりこなします。

 加齢というのは、この廃棄物、不用物の処理がうまくできなくなることだと私は捉えています。

 本来、アミロイドβは処理されるべきものなのですが、うまく処理できず溜まってしまうのがアルツハイマー型認知症です。

 アルツハイマー病はある日突然、発症するわけではなく、不要の異常なたんぱく質が、10年以上かけて脳に少しずつがたまっていき、やがて、脳神経細胞が死滅し、日常生活に支障を来たすようになるという病気なんです。

 アルツハイマーになる人とならない人の違いなんでしょう?

 続きは次回に。




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