ホルモンとからだの学校ilmano 助産師の赤堀眞里です。
今日のテーマは「性と生殖と快楽 気乗りしない夫」
生殖医療の現場で日々働いているわけですが
男女の性差というかメカニズムの差で、いろいろな事を考えさせられます。
生殖には射精と排卵が欠かせない(精巣内精子回収などは別として)こととしてあります。
以前にも書いた事があると思うのですが、生殖は清く尊く、快楽は表立てず恥ずかしむものという社会の風潮があります。
生殖、受精に精子は不可欠で射精と快感は概ねイコール。
生殖、受精に卵子は不可欠で排卵と快感は概ねノットイコール。
精子を採る時にマスターベーションが必要
卵子を採る時はマスターベーションは不必要
ここに男女の心の持ちようの差があるように思います。
子どもが欲しいと思った時、女性は聖なる生殖のみを考える事が出来ます。
男性の場合は、聖なる生殖だけではなく、快感による射精が必要となるので、ここで気持ちと心のの行き違いが生まれる事があります。
聖なる生殖だけを突きつけられた男性はいわゆるEDの状態になる事があるんです。
生殖のためだけの性交渉や射精は無味乾燥。その気にならない。
そう思い感じるのはおかしなことではありません。
妻だけEDなんて事にもなりえます。
そんな男性の気持ちもわかってあげないと、夫婦の絆は変わってしまうかもしれません。
どうして子どもが欲しいのか、誰の子どもが欲しいのか。
そこに夫婦二人の思いを重ねていけるといいですね。