スティーヴン・キングが自身のライフワークと称する『ダークタワー』シリーズ。

 

新潮が出している文庫本で16冊あるのですが、シリーズ後半あたりからどこにも在庫がなく、途中で止まったまま約2年が経過しました。

 

そうこうしているうちになんと映画化が決定。

 

ということであらためて家にある数冊を読み返したところ、一回読むだけでは掴みきれなかった部分が明確になり、細かいところまで描写を理解することができました。

 

余計続きが気になって最近あまり眠れてません。

 

 

原作では白人の主人公ローランドを、映画では黒人のイドリス・エルバが演じます。

 

『スタートレック・ビヨンド』や『パシフィック・リム』に出演されているイギリスの俳優さんですね。

 

チャラ社長もといロバート・ダウニーJr,版の『シャーロック・ホームズ』シリーズを手掛けたガイ・リッチー監督が2008年に撮った映画『ロックンローラ』に出演していたというのは個人的に上がるポイント。

 

鬼才のキチガイGuyガイ・リッチーは『ロックストック』がオススメです。

 

他にも『ズートピア』では警察署長の声を演じていたんですね。

 

             

一方ローランドの宿敵黒衣の男役にはマシュー・マコノヒー。

 

アカデミー賞だけでなく各映画関係の式典で主演男優賞や助演男優賞を総なめにした『ダラス・バイヤーズクラブ』では、いまや俳優として人気になってしまった30 Seconds to Marsのジャレッド・レトと共演したり、最近だと『SING』のコアラさんの声も担当しています。

 

「あぁあの人ね」と誰もが一度はスクリーンで観たことのあるのではないでしょうか。

 

ちなみに『プラトーン』のノリで観たらとてつもなくコメディーだった『トロピック・サンダー』にも出ている方ですね。

 

個人的にポイント高いです2。

 

 

さて本題の『ダークタワー』映画版。

 

予告をかれこれ10回ほど観たのですが、これまたかっこいいんですよね。

 

そもそものお話は、荒廃し何もかもが変転していく世界で、“最後のガンスリンガー”ローランドが暗黒の塔を探索する物語。

 

世界が荒廃している原因=全ての世界と宇宙を中心でつなぎとめている暗黒の塔が崩壊しかけ中=「ちょっと塔行って修復して来ます」(byローランド)ということですね。

 

つまりマックスがマッドになったのもこの暗黒の塔が(以下略)

 

ローランドがガンスリンガーとして成長していく過程、暗黒の塔に到達するまでの道で出会う仲間たち、そこに無慈悲に降り注ぐ苦難の数々…とても緻密に作り上げられたキングの世界観を存分に楽しむことができます。

 

原作があまりに長く複雑かつキングの他の作品とも繋がっているところがあるので、映画ではだいぶストーリーが変わるんだろうなと予想していましたが、原作の要所要所がしっかり映像化されている気がしました。

 

個人的にはスターウォーズくらいまで長くシリーズ化してくれると嬉しいのですが、多分「私がお前の…」という展開はないでしょうし、ハン・ソロが考古学者に転身するような事もないでしょう。

 

しかしガンアクションがメインの感じはとても楽しみです。

 

ジョン・ウィックのファンタジー版との心構えでひとまず待機中。

 

しかもローランド目線というよりは、ジェイク(途中から登場する子ども)目線で進みそうなので、私たちの住む現代社会とローランドの異世界が混合する瞬間を何度も目にすることができそうですね。

 

その他の登場人物がどこまで忠実に再現されて出てくるか(そもそも登場するのか?)も注目ポイント。

 

映画を楽しむなら、原作を読むのが必須だと思います。

 

『トレインスポッティング』を観ずに『トレインスポッティング2』を観て「何のこっちゃ」と思うのと同じで、『24』を途中から観たら話が分からずジャック・バウアーが銃を構える姿だけやたら脳裏に焼き付いてしまうのと同じで、話をなんとなく知っているからこそ楽しめる世界観だと思うのです。

 

『SATC』のように原作をドラマで拡大したのではない限りは、映画ではカットされてしまう細かい部分までなんとなく頭に入れておくのがいいのではないでしょうか。

 

この意見にはキングもリチャード・バックマンも賛成してくれると信じてます。