今日は、千葉県習志野市で行われた、「心の子育てセミナー」に参加してきました。


公演者は、心理カウンセラーの倉成央<くらなりひろし>先生です。

倉成先生は、再決断療法という手法を使って、カウンセリングを行ったり、カウンセラーを養成したりしています。


私も倉成先生から、再決断療法のカウンセリングについて学んでいますが、子育てについての公演を聞くのはこれがはじめてでした。


公演では、カウンセリングの現場での話を交えながら、

「子どもたちの心のために、親をはじめとする周りにいる大人たちができることは何か?」

ということについて、わかりやすく、実践しやすいお話を聞くことができました。



とてもためになる話だったので、ちょっとだけ。


子どもたちは、たくさんの感情を持っています。

もちろん、大人もです。

腹を立てたり、悲しかったり、恐かったり、うれしかったり、いやだ!という気持ちだったり。

どれも大切な感情で、どれも生まれつき持っているもの。


生まれつきある感情を我慢してしまったらどうなるのか?

我慢していれば、消えてしまいそうな気もしますが、それは絶対にありません。


感情をおさえて我慢していたら、

「どんどん溜まって、一定の量を過ぎると、姿を変えてあらわれる」

と、先生は言います。


どんな風に姿をかえるのでしょう。


たとえば、教育の現場などでも問題になっている「キレる子」もそのひとつです。


突然キレる子は、そうなるまでの間に、たくさんの「不安や恐い」気持ちをためています。

実際にカウンセリングで、キレている時の気持ちを再現すると、怒っているわけではないことに気づく子がほとんどだそうです。

暴力的で怒っているように見えても、それまで抑えてきた「不安な気持ち」を心のどこかで、わかって欲しいと叫んでいます。

だとすれば、解決するには、その不安や怖い気持ちを、受け止めてもらえる場所が必要です。


他には、「いい子にしていた子が事件をおこす」という問題について。

「いい子」は、何が問題なのか?

「いい子」は、人に合わせる子、我慢する子です。

必要以上に我慢をして、気持ちをおさえ続けたら、大きな事件をおこさないまでも、はっきりした理由もなく、心が折れて突然学校に行けなくなったりします。


じゃあ、どうしたらいいのか?


その子が感じている感情をどれだけ吐き出すことができるかが鍵になります。


「悲しかったね。」

「恐かったね。」

「腹が立って当然だよ。」

「あなたは、絶対に悪くないよ。」


こんな風に自分の気持ちを受け入れられたら、どんなに心地いいでしょう。

安心感を得て、本物の感情を感じることができたら、感情は溜まることもなく、形を変えて問題として出てくることも自然になくなります。


このほかにも、いじめについて、子どもの頃に心に取り入れるメッセージについて、詩の朗読と続き、最後は涙ぐむ人も…。1時間半の公演時間があっという間に感じられました。


もっとたくさんの親御さんや、子育てにかかわる人に聞いてもらえたらいいなと思えるセミナーでした。