2〜3歳の頃になると
自己主張ができるようになって
遊びたいおもちゃを離さない
お友だちが使っていたのをとってしまう
取り合いになる
なんてことはたくさんあります。

「かして」「いいよ」
というのは、結構高度な技で
自分に使いたい気持ちがあるように
相手にも同じようにその気持ちがある事を
理解していないといけない。

相手の気持ちを理解して、ゆずること。
大人だって難しい時があるのでは?


プラス、かしたものが返ってきて
「また後で使えるんだ」
という見通しがたてられることも必要です。

でないと、「手放したら二度と使えない」と
安心してかせません。


親御さんからすると
かしてあげられない、使えなくて大泣きする
そんな我が子の姿を見て
「わがままになるんじゃないか」
「優しい子になって欲しいのに」
と、心配される方も割と多いのですが

相手の気持ちをわかるためには、
まず「これが大事、使いたい」と
自分の欲求が満たされる経験は必要です。


また、どうしても思い通りにならない時
子どもが泣いたりするのは当たり前で
泣くこともその気持ちも間違いじゃありません。


子ども達はそういった経験の中で
大人のサポートを受け
自分の気持ちを受けとめられる中で
人の気持ちもわかるようになる
そのことを知っておくと安心です。

行き場のないその思いを
ただ受けとめてくれる大人が身近にいたら
その子の心は強くなるし
回復力と解決策を少しずつ身につけます。



保育園などでおもちゃの取り合いになると
どうしてもどちらかが先に使い
もう一人が我慢できず泣いてしまう
そんなことはしょっちゅうあります。

その時に、よかれと思って
つい、泣きやませようしてしまうことありませんか?

私もカウンセリングのことを学ぶ前は
「そんなに泣くことじゃない」とか
「泣くのはなんかいけないこと」
のように感じていて、なだめたり、諭したりして
なんとか早く泣きやませようとしてました。

たぶん、自分も幼い頃からされてきて
そうするのがあまりに当たり前だったから
仕方なかったと思います。


心理カウンセリングの勉強をして
感情に「気づいて、感じて、受け入れる」
そのことの効果を身にしみて感じてからは
日常で身近な人にもですし
子どもたちにも実践するようにしています。


その効果はてきめんです。
泣きやませようとすることよりは
泣いているその子をそっと抱っこして
ただそのまま泣くままにしてると
だいたい2〜3分くらいもすると
泣き声が小さくなり
呼吸も落ち着いてきます。

それから「遊びたかったんだね」
などと声をかけてみると
「うん」と落ち着いて返事をしてくれます。

その頃には、相手の子も落ち着いているので
「どうしたい?」
「一緒にあそぼうって言ってみる?」
と本人に確認してから

「いっしょにあーそーぼー」と
言いに行くと、ほとんどの場合
「いいよー」
となって、何もなかったかのように
みんなで楽しそうに遊んでたりします。


子どもはすごいなーって思います。
大人だとここまですんなりは難しい。

色々な思い込みもあるし
「こんなこと思ったらいけない」
「嫌なことは忘れよう」
と、気持ちを押さえるのが当たり前だと
自分が何を感じているのかもわからず
ただ悶々としてしまい
いつまでも引きずり
相手にもぎこちなくなったりします。


別に相手に伝えなくてもいいので
思い通りにならない時こそ
自分の本当の気持ちに気づく
そのことだけでもだいぶ楽になります。

やり慣れていないと
最初は練習は必要かもしれませんし
サポートがいるかもしれませんが
子どもたちにもともとその力があるように
大人の私たちの中にも能力があります。
だから、誰でもできるようになります。

まずは、そのことを知ってもらえたらなと思います。



(株)メンタルサポート研究所グループ

インナーチェンジングセラピー

心理カウンセラー   横内慶子

HPこころの庭