他人と過去は変えられない。

変えられるのは今の自分自身と未来だけ。


交流分析の理論を提唱した、エリック・バーンの言葉です。


インナーチェンジングセラピーは、


・交流分析

・感情処理法

・愛着のカウンセリング

・人格適応論

・認知行動療法


をベースにしていますので、交流分析に馴染み深い私にとっては、よく知った言葉でもあり、今も何度も振り返る機会の多い言葉でもあります。


初めてこのことを知った時は衝撃的で、でも習い始めの頃は、本当の意味ではよくわかっていなかった部分もあったなと思います。


過去は過ぎたことだし、他人をどうすることもできないことは、言われてみたら「そんなの当たり前じゃん」と思うけれど、無意識についやってしまっていることに、なかなか気づきませんでした。


私は割とクヨクヨしがちな性格で

「あの時こんなこと言わなければ」

「あんなことがなかったら」

「もっと他のやり方をしていたら」

などよく振り返ることがあります。


その振り返りが、今から未来に活かすためのものならいいのですが、行きすぎると、過去は変わらないのに「こうだったら」と変えられないものに対してエネルギーを使うことになり、“今ここ”に意識が向かなくなります。


他人を変えることについては、子どもの頃に身近な大人の人たちが

「あの人はいつも私を怒らせるようなことをする」

みたいなことを当たり前のように言っていたを耳にして育ったせいか、自分が誰かを怒らせたり、機嫌をとったりすることができると思い込んでいて、相手の機嫌が悪いのは自分のせいと思ったりもしていました。


逆に言えば、私自身も「こんな風に嫌な思いをするのは、周りがわかってくれないからだ」と考えるのが当たり前だったように思います。


子育て中なんかだと、

「お母さんを怒らせるようなことするのばかりしないで!」

なんて叱り方をしている時がそうですね。


私たちの「思考・感情・行動」はワンセットです。

そして、自分の思考・感情・行動は、自分が管理していています。


例えば、子どもがいたずらをしているのを見た時に、


「子どもがわざと嫌がることをしてる」と考えて(思考)

カッとなって(感情)

怒鳴る(行動)


という一連のパターンがあったとして、同じ場面で全ての人が同じ考えを持つか?同じ感じ方をするか?同じ行動をとるか?ということです。


ある人は、「子どもらしいな、可愛いな」と思うかもしれません。その場合、そこに付随する感情や行動は全く別のものになるでしょう。


考えは、勝手にわいてくるものではなく、自分がそう考えているもので、誰かが誰かに勝手に考えさせたり、何かを感じさせたり、行動させたりすることはできません。

電極でも脳に埋め込んで操作することができれば別かもしれませんが。



私は保育園などでたくさんの子どもたちと毎日接しています。

もし私が子どもたちに対して怒ることがあるとしたら、

「子ども(の言動)が私を怒らせる」のではなく、

「私が子どもの言動を受けて、怒るということを選択している」ことになります。


誰かがどんなに悪態をつこうが、いたずらをしたり、困った行動をしたり、間違いをおかしたりすることはあっても、それ自体が私を怒らせることはできないのです。


「怒らせるようなことしないで!」というのは、怒るのは相手のせいだと言っているのであり、怒らせる相手が変わるべきだという思いがそこにあります。


あとは、怒らせることだけではなく、

「喜んでもらいたい」

「相手が理解するように話したい」

というのも、相手を変えようとすることのひとつです。


「そうなったらいいな」くらいならよいのですが、喜んでもらえるように、相手が理解できるように、最善を尽くすことはできても、喜ぶが喜ばないか、理解するかしないかは、こちらがコントロールできないものです。



誤解のないようにお伝えしたいのは、過去の辛さが変わらないということではないし、他人が全く変わらないということでもありません。


過去に起きたことは事実としてあって、出来事の記憶そのものは変わらないけれど、その時の辛さや我慢した思いなどを吐き出して、感情を消化していくと、過去の自分に対する見え方や出来事に対する捉え方が変わって、気にならなくなるといったことは、たくさんあります。


また、自分が楽になることで、周りにも漏れていたピリピリ感がなくなったり、前はイライラしたことが気にならなくなったり、その結果、周りの人との関係性がよくなったりすることもあり得ます。


例えば、同じことを言われるのでも

「あなたがこうすればいいでしょ?」

と非難ような感じで言われるのと

「私はこうして欲しいと思ってる」

とお願いされるのとでは、気分が違うので、自分の出方が変われば、相手の反応も変わることはあり得ます。


それと、不快な気持ちが人のせいだとすると、相手が変わるまで自分が不快な感情を持ち続けないといけなくなります。


自分の感情は自分が責任を持っているからこそ、消化することができるし、自分の問題を変えることもできるのです。


心理カウンセリング力養成基礎講座では、その方法が学べます。


あと一回ある体験講座で、そのことを知ってもらえたらいいなと思います。








(株)メンタルサポート研究所グループ

インナーチェンジングセラピー

公認心理師   横内慶子


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