今日、「君がくれた翼」という大阪ヨーロッパ映画祭に出品されたオランダ映画(2012年製作)を観た。

原題は「KAUWBOY」、おそらく、KAUW(“カー”というカラスの鳴き声)にボーイをつけ、英語のCOWBOYに引っ掛けたのだろう。


ファインダーの向こう側のブログ-kauwboy


ストーリーは以下の通り。(もちろんネタバレにならないように途中まで)

10歳の少年ヨヨは警備員の父親と暮らすが、毎日ほとんどひとりぼっち。カントリーシンガーの母親はアメリカをツアー中でずっと家にいない。父は母について語らず、酒を飲み、ときに乱暴に振る舞う。どうして母は戻ってこないのか。どうして父は荒れているのか。ヨヨはひとりで疑問や不安を抱え込むしかなかった。そんな彼がいつものように近所の野原を散歩していると、巣から落ちたカラスの赤ちゃんを見つけた。ジャックと名付け、ペットを嫌う父に隠れて家で育てることにした。ヨヨはジャックに愛情を注ぎ、世話をすることに責任感を学び、見失っていた幸せと安らぎを覚える。おなじ頃、通っている水球クラブで出会ったクールな少女イェンテとも親しくなっていく。


物語はヨヨとカラスの交流を中心に淡々と進んでいくが、父親の心の軌跡と相まって、ヨヨの現実逃避が痛々しいほどに伝わってくる。果たしてヨヨはありのままの現実を受け入れることができるのか。

母親の誕生日に事件が起き、その後、衝撃的な出来事が待っている。

家族再生とヨヨの成長物語に感動した。

評価は★★★★☆(今後の記事もそうだけど、最高点は★5つ)


家族再生の感動作はあまたあるので、それは別の機会にすることにして、次回はスペル違いが鍵となっている作品をひとつ紹介しようと思う。