映画のタイトルは“Beautiful”ではなく、“Biutiful”。(2010年、スペイン・メキシコ作品)

話が進むにつれて、このスペル誤りの意味するところが理解できるが、ストーリーは以下の通り。


ファインダーの向こう側-BIUTIFUL


スペイン、バルセロナ。この大都会の片隅で、移民や不法滞在者を相手に、時には違法なことにも手を染めて日々の糧を得ている男、ウスバル(ハビエル・バルデム)。彼は、麻薬に溺れ荒んだ生活を送る妻と別れ、愛する2人の子どもたちを男手ひとつで懸命に育てていた。ところがある日、末期ガンと診断され、余命わずか2ヵ月と告げられる。死の恐怖にも増して、何よりも遺される子どもたちの今後が、苦しみとして重くウルバスにのしかかってくる。 焦りと恐怖に支配されそうになりながら、ウスバルは手段を選ばず金を稼ぎ、子供たちに残そうと考えるが、果たして、その努力は報われるのか・・・。


社会福祉とは無縁の裏社会で、自分が死んだら10歳に満たない息子たちの面倒はだれが見るのか。家賃はだれが払うのか。そんな悩みが切実に伝わってくる。

それらの状況が、これでもかというほど生々しく、リアリティたっぷりに描かれているが、貧困が罪であってはならないと思う。


主演のハビエル・バルデムは、ペネロペ・クルスの旦那さん。「007 スカイフォール」で金髪の猟奇役を演じていたが、断然こっちの方が渋くて格好いい。

評価は★★★☆☆(霊感がある場面など、わかりづらいシーンがいくつかあるため)


次回はビューティフルつながりにしようと思う。