本作品は、2007年製作のアメリカ映画。

前回に続き、11歳の少年を描いた作品。今回はダンスでなく、音楽の才能がある少年の奇跡の物語。

そのストーリーは以下の通り。


ファインダーの向こう側-奇跡


エヴァン・テイラー(フレディ・ハイモア)は、ニューヨーク州ウォルデンの養護施設で育った11歳の少年。
風の音からベッドのきしむ音までメロディとして感じられるほどの鋭い音感の持ち主。
彼は、顔も名前も知らない両親と音楽を通じて固く結ばれていると信じており、養子の話などには全く興味を示さず、かたくなに両親が迎えに来ることのを待っていた。


チェリストのライラとロック・ミュージシャンのルイスがニューヨークで運命的に出会い、その愛の結晶がエヴァンなのだが、そのことをふたりとも知らない。
臨月で交通事故に遭ったライラに、「子供は助からなかった」とライラの父が嘘を言ったからだ。
そのため、ライラはシカゴ、ルイスはサンフランシスコで、ともに音楽から離れた生活を送っていた。


ある晩、エヴァンは、電線を伝う不思議な音に導かれて施設を抜け出し、ヒッチハイクでマンハッタンにたどり着く。そこで、ストリート・パフォーマーの子供たちが共同で暮らす廃墟に足を踏み入れ、そのまま仲間になってしまう。

その元締めに「オーガスト・ラッシュ」という芸名をもらい、路上で演奏する生活を送っていたエヴァンだったが、ある日、エヴァンたちの根城に児童福祉局の手入れが入る。

エヴァンは必死で闇の中に逃げ込こみ、いつしか、ゴスペルの歌声に誘われて教会の中へ入っていた。そこで聖歌隊の少女ホープと出会い、そして・・・。


エヴァンの運命は、音楽に導かれながらも翻弄されるが、その度に才能が開花していく。
果たして、音楽の導きによって、エヴァンは両親にまでたどり着けるのだろうか・・・。


自分に才能を授けてくれた両親を探すことは、自分を探すこと。一途な思いを貫く少年の自分探しに感動した。評価は★★★★☆