本作品は、1993年製作のアメリカ映画。
同名ドキュメンタリー小説の映画化で、ボビー・フィッシャーも、主人公のジョシュ・ウェイツキンも実在の人物。
そのストーリーは以下の通り。
7歳のジョシュ(マックス・ポメランツ)は、チェスにかけては天才的な才能を持っていた。
彼は、ストリート・チェスで大人たちと対戦するのが楽しくて、毎日のように出掛けては、道端でチェスを打っていた。
ジョシュの父親フレッド(ジョー・モンテーニャ)は、そんな息子がアメリカの天才プレーヤー、ボビー・フィッシャーの再来であると信じており、息子がストリートで行われている邪道なチェスに没頭することを快く思っていなかった。打ち筋が悪くなると。
ある日、フレッドは、ジョシュに本格的なチェスの教育を受けさせるため、往年のチャンピオン、ブルース(ベン・キングスレイ)を息子のコーチとして雇う。
ブルースもまたジョシュの才能に惹かれ、一対一のレッスンが開始された。
日々の特訓により、ジョシュの才能は開花し、全米の少年少女チェス・トーナメントを次々に制覇していった。
そんな時、4歳からチェスの英才教育を受けているジョナサンという強力なライバルが現れるのであった…。
勝ち負けにこだわるようになったとき、負けることに対する恐怖心が芽生えるのかもしれない。
果たして、ジョシュは、プレッシャーをはねのけて、勝負に徹することができるのだろうか。
それとも、ボビー・フィッシャーのように勝負の世界から逃げ出してしまうのだろうか。
勝負の面白さはもとより、天才少年ジョシュの苦悩や彼を取り巻く家族・恩師などの心の葛藤も丹念に描かれている。評価は★★★★☆