本作品は、1996年製作のアメリカ映画。

邦題が素敵な作品。原題は「THE SPITFIRE GRILL」で、直訳すると「スピットファイア食堂」。これじゃ、日本人は観ようと思わないかも。

そのストーリーは以下の通り。


ファインダーの向こう側-TSG

パーシー(アリソン・エリオット)は5年間の刑期を終えて、田舎町のギリアドでバスを降りた。
保安官の斡旋で、ハナ(エレン・バースティン)の営む小さな食堂「スピットファイア・グリル」に住み込みで働くためだ。
しかし、偏屈者のオーナーのハナと折が合わず、食堂の常連客たちもよそ者の彼女の過去を勘ぐっていた。
ある日、ハナが脚を骨折。そのとき病院まで運んでくれたパーシーをハナは少しずつ信頼していくが、彼女の甥のネイハム(ウィル・パットン)は前科者のパーシーを全く信用しなかった。


レストランのオーナー・ハナには拭い去りがたい過去があった。ひとり息子イーライをベトナム戦争で失っていたのだ。
その過去の記憶を消し去るため店を売りに出していたのだが、過去10年買い手がついていない。
そこで、パーシーは作文コンテストを提案。応募料100ドルで店への夢を語った作文を募集し、最優秀者に店をプレゼントするというものだ。
果たして、彼女たちの予想を遥かに上回る手紙の山が全国から届き始め、パーシーの信頼は絶大なものとなっていく。


そんなある日、裏山を散歩していたパーシーは謎の大男に出会う。
次の日、パーシーの姿とともにコンテストで集まった大金が消えた。
周囲は、当然のように前科者のパーシーを疑うのであったが…。


前科者というだけで疑われる不条理。
優しい心が仇となる不公平な世の中。
パーシーという娘が忘れられなくなる、素敵な作品。評価は★★★★★