本作品は、2009年製作のオーストラリア映画。

実話に基づいた感動作。原作本の和題は『「毛沢東のバレエダンサー』

そのストーリーは以下の通り。


ファインダーの向こう側-小小


1961年、中国山東省の小さな村で7人兄弟の6番目として生まれたリー・ツンシン(ツァオ・チー)。
家族の年収はわずか50ドルと、家は貧しかったが、厳しくも愛情深い母のおかげで、気丈な少年に育っていく。
11歳のある日、学校に視察に訪れた政府関係者に見出され、北京の舞踏学校を受験。
痩せていて非力だったが、柔軟な身体が評価され、入学することに。


しかし、リーは家族と離れ離れの生活が寂しくて夜はベッドで涙し、レッスンにも馴染めず、落ちこぼれていく。
そんな彼の味方はチェン先生だけだった。
ところが、チェン先生は江青女史の方針に逆らったという濡れ衣で捕えられてしまう。
逮捕前、チェン先生は、密かに持っていた古典バレエのテープをリーに渡していた。
バレエの美しさを知ってほしいという思いからで、これがきっかけとなり、リーはバレエにのめり込んでいく。


時は流れ、青年に成長したリーに、米国のバレエ団の研修に参加するチャンスが舞い込む。
共産主義に育ったリーは異国文化に戸惑うが、ダンスのレッスンに打ち込み、めきめきと腕を上げていった。
ある日、肩を負傷してリフティングができなくなった人気ダンサーの代役としてステージに上がることになったリー。
そこで見事なダンスを披露した彼はダンサーとして認められるようになってゆくのだが…。


出会いと別れ。人生を変える大きな決断。
自由のない国で求める自由。そこには大きな代償が…。
文句なしにお奨めできる1本。評価は★★★★★