先日、こんな話を聞いた。
ある建築会社での実話。

ある朝、ひとりの年配者が、ある建築会社の受付で、社長が出勤してるかを尋ねてきた。
その日たまたま会社にいた社長は、自ら玄関まで出て行った。
すると、年配者は「あなたが社長ですか。実は私、家を建てたいのですが、 あなたの会社で建てていただけませんか」
唐突な依頼に社長はびっくりしたが、詳しい事情を聞くため、その方を応接室へ招き入れた。

そこで、社長は改めて尋ねた。
「なぜ、ウチの会社で」

年配者は答えた。
「私は郵便局に勤めていましたが、つい先日、定年退職を迎えました。 その退職金で家を新築し、老後を女房と一緒に暮らそうと考えています。社長はご存じないでしょうが、私はこの地区の配達担当員で、毎日ここに郵便物を配達していました。実は、私はその時から、将来退職金を手にしたら、必ずこの会社で家を建てようと心に決めていたのです。だから、私の家をあなたの会社で建てていただきたい」と。

しかし、社長は一向にその意図が理解できない。
そして、もう一度尋ねる。
「家を建てたいのはわかりましたが、なぜ、ウチの会社なのですか」 

「社長、本当にたわい無いことなのですが、私が郵便物を配達に行くと、行き会う社員の皆さんが、いつも私に挨拶してくれるんです。『ご苦労様。いつも、ありがとうございます』って。ごく当り前のように声を掛けてくれるんです。それが嬉しくてね。 在職中、出会う社員のほとんどが、こんな風に声を掛けてくれる会社など、おたく以外に一社もありませんでした。だから私は、郵便物を配達しながら、この会社だったら大切な退職金を託しても絶対に後悔しないだろうと常々考えていました」

社長は、その話を聞いて、心の中でうれし涙を流したという。

素敵なエピソードだと思う。
いい会社というものは、仕事はもちろんのこと、本業以外でも光るのもがあるのでしょうね。

本業(歌)以外でも勝負ができる、魅力のデパート、fumikaさん。
イタリアのライブが近いようで、今頃は練習に一生懸命なんだろうな。がんばれ!