私はことさら中国のギョウザ問題を取り上げるつもりはないのですが、
ギョウザよりも、中国政府や天洋食品社長の公式見解は、要注目です。


艦船や軍用機による領海侵犯のような、個人の顔が見えないこれまでの事件と違い、今回のギョウザ騒動では、生の中国人の「中華思想」が、ハッキリ見える絶好の機会だからです。


そしてこの否認の仕方、開き直りこそが、私が現職時代に扱った中国人被疑者にすご~く共通するのです。↓


http://www.asahi.com/national/update/0215/TKY200802150243.html


興奮気味に開き直る社長の態度は必見です。


しかも「殺虫剤成分の工場内での混入も、搬送中の混入も有り得ない」と政府の見解を既に発表しているのだから、暗に日本に威しをかけているとしか考えられません。


ひとかどの権威を持つお方の見解がこうですから、こりゃ「食の安全崩壊」というより、会見した社長の「人間崩壊」?


でもそう捉えるのは日本人。中国人としては、極当然の反応なのです。


日本人は、「実るほど 頭を垂れる 稲穂かな」と言うイメージを自分に持っていて、自分で納得していますが、中国人、特に漢民族は、自分や自分たちを「華」としてイメージしています。


私が世界の「中」心に咲く唯一の「華」。

「中華」とはそういう意味であり、この考え方が、「中華思想」なのです。


この華が頭を下げるときは、しおれたときだけ。
どんな手を使ってでも、他より大きく強く咲いていなければいけない。
そうでないと、その華の位置が真ん「中」と認められなくなってしまうからです。


さらに中華思想の「華」は、日本人の美徳とする「誠」や「謙虚」ではなく、「メンツ」と「自己主張」によって、力強く咲き誇らなければ、立場が維持できないのです。


中国人被疑者、いや、中国のなかの漢民族は、例外なく「中華思想」。
誰もが真ん中と認められる大きな華でありたいし、頭を垂れる稲穂になんか、実ったってなりたくないのです。


これから当分の間、最大の市場となる中国と、イヤでもつきあっていかなければならない日本人は、この反応をしっかりと見て今後の勉強をしておくべきですね。