「今日はごめんな、

いきなり誘ったようなものだな」

 

「大丈夫ですよ、まだ予定もなかったので。」

 

「あれから茉奈ちゃんはどんな感じ?」

 

「気にはしているでしょうが、

昨日ほどではないと思いますよ」

 

「そう、よかった。でも珍しい失敗だよね?

和・・・何か気づいたことある?」

 

「何かって、例えば?」

 

「心配事がありそうとか、体調面とか・・・?」

 

「いえ、私はとくに・・・。翔さんこそ・・・。」

 

「なんで俺よ(笑)俺は上司として

何も気づかなかったから和に聞いてるんだけど?」

 

「上司としてって事は、

男としては何かあったってことですか?」

 

「いや・・・。なんか雰囲気が変わったな

ってことくらいか・・・。

和も入社のころに比べたら雰囲気変わったし

慣れてきたからかもしれないし・・・」

 

「私のことは良いんです。

今は茉奈の・・・五十嵐のことでしょ?」

 

「ってか、和の雰囲気変わったのって、

この間大野君のとこ飲みに行ってからじゃね?

2人何かあった?」

 

「何もないですよ。2人としては・・・ね。」

 

「意味深だね?

和の中では何かあったってことかな?

話だけならいつでも聞くよ?」

 

「その時はよろしくお願いします。

とりあえず・・今のところは大丈夫です。」

 

「それは茉奈ちゃんが好きってことでいいかな?」

 

「・・・否定しないですが、肯定もしないです」

 

「ちゃんとしないとライバル多いよ。

俺もいいなと思うもん。」

 

「マジで?でも・・・今はまだ・・・」

 

「俺は伝えても大丈夫だと思うけど?

2人は・・・」

 

「ってか、話ってこれですか?」

 

「いや、五十嵐さんが気になったからだよ?

和の話はついでかな(笑)」

 

そんな話を2人でしながら、

翔さんが完全なライバルでないことにホッとした。

翔さんがライバルだと勝てる気がしない・・・。

帰りがけに

 

「またみんなで大野君とこに飲みに行こうな」

 

と翔さんと約束した。