俺は翔さんに言われた通り電話することにした。
ただし何もなかったように・・いつも通りに・・・。
「もしもし?」
「茉奈?まだ仕事してるの?迎えに行こうか?」
「大丈夫・・さっき帰ってきたところ。
心配させて・・・ごめんね」
声が・・・震えてる・・・。
たぶん俺や翔さんしか気がつかない・・・。
携帯から漏れる茉奈の声に
翔さんが顔を苦しそうに歪める。
「そっか。茉奈・・・何かあった?」
「え?何もないよ。
ちょっとテレビ見て感動してただけ・・」
俺は翔さんにそばに行きたいと願いを込めて
目を見てコンタクトをとる・・翔さんは少し考えてる。
「ねえ、少し会いたいから行ってもいい?」
大野さんが服を引っ張って横に首を振る。
でも・・・俺はやめなかった。
「ごめん・・・今日は・・・疲れたから
もう寝るつもりなんだ・・・」
「俺・・・茉奈に大事な話がるんだ。
それに・・茉奈・・・声が震えてるよ?
何かあったでしょ?顔見るだけでもダメ?」
そういいながら俺は翔さんと智さんの顔をみた。
2人とも不安そうな心配そうな顔してるけど、
あきらめたのかうなずいてくれた。
「うん・・・ごめん。明日じゃ・・・ダメ・・かな?」
和「うんダメ。もう茉奈の家の下にいるし(笑)」
「え?どうして・・・。」
「茉奈に呼ばれた気がしたから・・・。
今から行くね」
そう言って電話を切って、
2人に行ってきますって合図を送った。
「何かあったらすぐに連絡してくれ。」
俺はうなずいて部屋に向かった。