俺たちは各自思い思いの方向に、

彼女を探しに行った。

俺は駅の方に向かった気がして・・・。

確か電車で通ってるようなことを

聞いた気がしたから・・・。

クラスが同じで何かあればすぐにわかる

と思っていたのになんでこんなことに・・

翔やんや相葉さんの鈍感さと

自分自身の不甲斐なさに腹が立ったけど、

彼女を探すのが最優先だと頭を切り替える。

 駅に行く途中のところで、

学校の制服が前を歩いていた。

 

「沙羅さん!」

 

俺は全力でその人のところへ向かった。

 

「二宮君?え!?学校は・・・?」

 

「沙羅さんが学校出たのわかったから、

風間たちに言って探しに来た。

もう学校にいるのは無理?帰る?」

 

「あ・・・。そうでしたか・・・。

二宮君は戻ってください・・。

私は大丈夫です。

早退と伝えてもらってもいいですか?」

 

彼女は

 

「じゃあ・・。」

 

と言って再び歩き出そうとした。

 俺はその手を掴んで、

 

「ねえ、ちょっと待ってよ!」

 

って少しきつく言ってしまった。

彼女の肩がビクッと

一瞬上がった気がした・・・。

 

「私のの事は気にしなくていから・・。

ごめん。でかい声出して・・・

びっくりしましたよね・・」

 

「あ、私は大丈夫。本当に気にしないで・・・」

 

「いや、家に帰るなら家まで送る・・・。

心配ですし・・・。」

 

「お母さんに心配かけちゃうから・・・

時間つぶしてから帰ろうかなって・・・」

 

「それだと不便だろうし・・・

体調不良でってことにして、

今日は帰ろう私がが送ります・・・」

 

「・・・わかった。

お願いしてもいいですか?」

 

「もちろん。行こうか?」

 

俺は彼女を家に送り届けることにした。