翌日彼女の家につくとインターホンは押さず

彼女の出てくるのを待つことにした。

 本当に彼女が学校に行けそうなら、
家から出てくると思ったから・・・。
 彼女は昨日の宣言通り、
制服に身を包んで玄関から出てきた。
 
「沙羅さんおはようございます。
無理してません?大丈夫です?」
 
「おはようございます。大丈夫です・・。
行かないと行けなくなりそうでいやなので」
 
「そっか、無理だけはしないでください
あと・・・二宮くんってどうにかなんない?
堅苦しいんですけど・・・」
 
「・・・少し考えさせてください。
皆さんがいい人なのはわかってるんです・・」
 
「うん、期待してる(笑)

それなら・・・沙羅って呼ぶのはだめですか?

もちろん学校では呼ばないけど?」
 
「それは・・・大丈夫です。」
 
「最近敬語が取れてくれるといいんですけど?

そのほうが私たちは嬉しですから」

 
なんてことない会話をしながら、
俺たちは駅の方へ向かった。
駅が近づくと彼女の足取りが
少し遅くなった・・・。
 
「どうしました?無理そうですか?」
 
「いえ、大丈夫・・・。
少し・・・行きましょう・・。」
 
沙羅的には頑張ってるんだろうけど・・・、
自分を追い込んでなきゃ良いけど・・・。