俺と大野さんがそばに急いで駆け寄り、

彼女を起こそうと頑張る。

 

「先輩?沙羅さん?沙羅大丈夫?」

 

「沙羅大丈夫か?起きろ。」

 

すると彼女の目が開いたけど・・・

呼吸は荒いままで焦点もあっていない?・・・ 

過呼吸だ!俺はすかさず彼女のそばに座ると

 

「沙羅?大丈夫だから。

ゆっくり呼吸して?吸って・・・吐いて・・」

 

呼吸の合図に合わせて背中を優しくなでる。

大野さんは視界に入る位置に手を差し出し、

それに合わせて合図を送る・・・。

 次第に呼吸が落ち着き焦点もあい始める・・・

 

「沙羅?わかるか?おいらとニノだぞ。」

 

「沙羅?もう大丈夫だから・・・

怖かったですよね?・・・ごめん・・・

ちゃんと守れなくて・・・」

 

彼女は俺の顔を見てしんどそうにしてる。

優しく・・彼女に寄り添うように・・・

 

「おおの・・・さん・・、にの・・みや・・君。

ごめんなさい・・・」

 

彼女はそういうとまた意識を手放した・・・

 

「おじさん・・・大丈夫かな・・・」

 

「ああ、和。これからが大事だぞ。

お前は沙羅が好きなんだろう?

大事なんだろ?支えてやらないと・・・」

 

「あ・・、うん。俺頑張るわ・・・」

 

その時擁護の先生が家に来た。

 

「話は聞きました。次に彼女が起きた時に

この薬飲ませてあげて・・・。

問題行動を起こした子たちは、

理事長と校長が対応するから・・・」

 

「え?それは公にする

ということでしょうか?」

 

「いえ、彼女のためにそれは

よくないことはわかっています。

ただ、保護者への報告と証拠映像の確認、

その後学校側の方針を決定するようです」

 

「証拠映像って・・・まさか!!」

 

「二宮君大丈夫心配はいりません。

あなたの友達たちが、当人のデータを

削除させたようです。

見せる映像は何かあったの保険として

学校で管理しています。

逆恨みされたら困るでしょう?」

 

「ありがとうございます。

みんなにもお礼言わないと・・・」

 

「彼女のことよろしくお願いしますね。」