次の日俺は彼女の家の最寄り駅で

登校してくるのを待った。

本当は家まで行こうかと思たけど
彼女が気にするだろうからやめた。
 
「沙羅?おはようございます」
 
彼女の姿が見えたとたん、
俺は大声で呼んでいた。
 
「二宮くん?!え?なんで?」
 
彼女がテンパるのも無理ないよな。
俺来ること言ってないもん(笑)
 
「昨日倒れたから心配なので。
好きな子は守りたいし」
 
「昨日は本当にありがとうございました、
大野さんにもお礼言わないと・・・。」
 
と歩きながら言う彼女・・・
俺の告白はなかったことになってる・・?
 
しばらくすると彼女の足が止まる・・・。
 
「二宮くん、今なんて言った?」
 
「ん?昨日倒れたから心配?」
 
「いえ、そのあと・・・。」
 
「んー?
好きなやつは守りたいし?」
 
「好きなやつって・・・誰のこと?
私ではないよね・・・。」
 
「は?!今俺と話してるのあなただし。
さっき話してたのもあなたですけど?」
 
「いや・・・、え?あの・・」
 
面白いくらい慌ててる・・・
俺は彼女の手をそっと繋いだ。
 
「私は沙羅が好きだよ。大好き。
今はまだ考えたりできないかもしれない。
でも私は貴女のそばにいたいし、
あなたにそばにいてほしい。
それは絶対に忘れないでください」
 
俺が繋いだ手を振り払うことはなく、
でもしっかり繋ぐでもない沙羅。
俺はその手に思いを伝えるように、
しっかりと握った。